テクノロジー

2022.09.09 18:30

もう落とさない!第2世代AirPods Proは紛失防止機能も充実


遮音性能についていえば、イヤホンの形状やノズルの先端に装着するシリコン製のイヤーピースを調整するだけでもある程度強弱が変わる。筆者が初代のAirPods Proより優れていると感じるのが「外部音取り込み」の方だ。まるでイヤホンを着けていないみたいに、混じり気のないクリーンな外音が聞こえてくる。これほど自然に外部の音を取り込めるイヤホンは数少ないと思う。

環境音を取り込みながら不要なノイズだけが消せる


今回、新しいApple H2チップのパフォーマンスが向上したことと、新たなハードウェアとソフトウェアによる連係を実現できたことで「適応型環境音除去」という新機能が加わった。外部音を取り込みながら、イヤホンの使用中に救急車のサイレンや工事の音、大きな音のBGMなど不要なノイズが聞こえてきたらこれを同時に消去するというのだ。

毎年200台近くのイヤホンを取材している筆者が知る限り、外部音を取り込みながら特定の音をノイズキャンセリングできるイヤホンは他に類を見ない。でも実はこんな使い方ができればリモート会議の際には最も役立つはずだ。


外音を取り込みながら不要なノイズだけを低減できる「適応型環境音除去」に対応した

残念ながら、今回は発表会場でその実力を試す機会が得られなかった。製品が発売されたらすぐに体験してみたい。

アップルにはiPhoneやMac、iPadにAirPodsシリーズを組み合わせた時に、通常の音声リスニングを立体音楽体験に向上させる「空間オーディオ」という独自のソフトウェア技術がある。

音楽配信のApple Musicや、動画配信のApple TVなどエンターテインメントの領域で注目されがちな空間オーディオは、実はFace Timeアプリによるビデオ通話にも機能として搭載されている。これをオンにすると、イヤホンで聴く音に解放感が生まれ、まるで通話の相手と対面しながら話しているみたいにクリアな音場の見晴らしが得られるのだ。

紛失したAirPodsの充電ケースもアプリで探せる


エンターテインメントからビジネスまで、日常生活の様々な場所で活躍するエッセンシャルなツールであるワイヤレスイヤホンを容易に紛失しないための工夫が、新しい第2世代のAirPods Proに盛り込まれた。

充電ケースには初めてストラップホールが設けられた。ストラップなどを装着して、外出時には充電ケースをバッグに結びつけておけば、うっかりと紛失する心配も減るだろう。


ストラップを充電ケースに装着

AirPodsシリーズは、iPhoneやMacが搭載する「探す」アプリを使って、万一紛失した場合に離れた場所からマップをたどって現在位置を探すこともできる。従来はAirPodsのイヤホン本体のみが対応していた追跡機能が、今回から新たに充電ケースにも対応する。自宅やオフィスなどで、AirPods Proの充電ケースが見つからなくなった場合、新しくケースに搭載されたスピーカーからビープ音を鳴らせば、バッグの奥底の方、あるいはソファの隙間に落ち込んだ大事なアイテムがすばやく探せる。


充電ケースが見つからなくてもiPhoneの「探す」アプリで検索できる

価格が4万円近い第2世代のAirPods Proは安くない買い物だが、もしもいまスマホはiPhoneをメインに使っている誰かから「一番おすすめなワイヤレスイヤホン」について聞かれたら、ストレスを感じることなく長く使えるベストな選択しとして、筆者は新しいAirPods Proを推すだろう。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
過去記事はこちら>>

編集=安井克至

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事