ビジネス

2022.09.10 09:30

米ショッピングモール、「体験型」施設で客足回復 5つの成功例

Prostock-studio / Shutterstock.com

Prostock-studio / Shutterstock.com

新型コロナウイルスのパンデミックは、米国のショッピングモール運営各社をかなり創造的に変化させたようだ。そして、それら各社の大胆な決断は、来店者数の増加という形で実を結んでいるとみられる。

人流データ・位置情報分析プラットフォームの米プレイサー・エーアイ(Placer.ai)は先ごろ、米国のショッピングモールに関する最新のレポートを公表した。

プレイサーは過去1年ほどの間に革新的な施設を開業させた国内のショッピングモール9カ所の来店者数と滞留時間に関するデータを分析した結果について、「数多くの課題に直面するショッピングモールは短期間のうちに、自らを改革する方法を学び取った」と評価している。

以下、報告書に挙げられている成功例の一部を紹介する。

・アメリカン・ニンジャ・ウォーリアーズ/メイン・プレイス・モール(カリフォルニア州サンタアナ)

TVの人気スポーツエンターテインメント番組の出場者たちと同じ「アメリカン・ニンジャ・ウォーリアーズ」の障害物に挑戦できる屋内アドベンチャーパーク、「アメリカン・ニンジャ・ウォーリアーズ」が今年7月にオープンした。

プレイサーのデータによると、月間来店者数はパンデミックの発生前、2019年の同月と比べ、18%増加している。

・ハリウッド・カジノ/ヨーク・ガレリア・モール(ペンシルベニア州ヨーク)

以前は小売大手シアーズの店舗が入居していた面積およそ7430平方メートルのスペースに昨年8月、スロット500台、ゲームテーブル24卓などを備えたハリウッド・カジノを開業させた。

パンデミック前と比べ、客足の減少が続いてこのモールだが、カジノがオープンした月の来店客数は、2018年同月と比べて31.4%の大幅な増加となり、客入りはその後も好調だ。

・イータリー/ウェストフィールド・バレー・フェア(カリフォルニア州サンタクララ)

一つの店舗でイタリア料理を食べ、学び、食材を買うことができる「イータリー」は6月、カリフォルニア州北部で初となる店舗をこの商業施設内に開業した。
次ページ > ショッピングモールの「定義」が変わる?

編集=上田裕資

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事