テクノロジー

2022.09.08 08:00

ナイキの新素材「Forward」は製造時のCO2排出を大幅削減


ナイキ フォワードの斬新性はニードルパンチング工程にある。アパレル分野以外で使用されている機械を活用した特許取得済みのナイキ フォワード作成方法は、薄い繊維の層を重ね合わせ、機械的に絡めて新素材を作成するというものだ。初の製品は5つのレイヤーで構成されているが、別のパフォーマンス性能を持たせるために素材レイヤーの構成を変更することもできる。

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第一世代の製品は暖かさ対重量の比率のために、ナイキの「Therma-FIT ADV」の性能基準を満たす暖かさを持つ軽量さと柔らかさに重点を置いている。望ましい暖かさを達成するのに必要な素材密度が従来の自社製フリースよりもはるかに低いことから重ねているとナイキはいう。

ナイキ フォワードを使用した初の製品は、重量にして70%以上でリサイクル素材を使用している。主にペットボトルから作られ、ブランド全体で使用されているのと同じ再生ポリエステルだ。製造工程で発生する廃棄物の利用など、ナイキは今後リサイクル素材の種類を増やしていきたいと考えている。

ナイキ フォワードの開発には5年の歳月を費やし、持続可能性に焦点を当てた。初の製品コレクションの完全に生々しい感触はリサイクル素材と二酸化炭素排出量の削減を強調している。仕上げの工程で染料や水を使用しないことが環境面での利点で、トリミングなしで製品を作ることができるのが特徴だ。

ナイキ フォワードは重ね合わせることを想定するなど、外観と手触りは独特なものとなる。お気に入りのジーンズや厚手生地のスウェットシャツのようにナイキ フォワードは使い込むほどに馴染み、傷まないよう洗濯を控えることをナイキは提案している。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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