6日の米株式市場でベッド・バス・アンド・ビヨンドの株価は先週末比18%あまり下げた。
同社や警察によると、アーナルは2日にニューヨーク市のトライベッカ地区にある高層ビルから転落死。5日、ニューヨーク市検視局が自殺との検視結果を公表していた。
ベッド・バス・アンド・ビヨンドは4日の声明で「衝撃的な喪失を深く悲しんでいる」と述べ、新型コロナウイルス禍の時期を通して組織の指導に尽力してくれた」と故人を悼んだ。規制当局への6日の届け出によると、ローラ・クロッセン最高会計責任者(CAO)を暫定CFOに起用する。
ベッド・バス・アンド・ビヨンドは在庫面の問題や売り上げの落ち込みに直面しており、8月末に150店舗の閉鎖や20%の人員削減でコストをおよそ2億5000万ドル(約360億円)削減する計画を公表したばかり。また最近、既存債務の返済や手元資金の積み増しのため、JPモルガン・チェースやシックスス・ストリート・パートナーズから5億ドルあまりを新たに調達していた。
ベッド・バス・アンド・ビヨンドの株式は今年、乱高下している。同社株はSNSの情報をもとに個人投資家が好んで取引する「ミーム株」のひとつとして知られ、8月にもネット掲示板「レディット」のコミュニティー「ウォールストリート・ベッツ」に集う個人投資家によって株価が押し上げられたあと、同社株を10%近く保有していたアクティビスト(物言う株主)でゲームストップ会長のライアン・コーエンが全株を売却したことで急落している。
その後も荒い値動きが続いており、年初からは50%超下落している。
アーナルはコーエンらとともに、ベッド・バス・アンド・ビヨンドの株価を人為的につり上げたとして8月に起こされた集団訴訟で被告になっていた。原告側の主張では、コーエンは同社の株価を短期的に押し上げて、ふたりが利益を得られるようにする計画をアーナルに持ちかけたとされる。
(forbes.com 原文)