水野:僕は国内イベントでも熱気を感じました。登壇した「IVS Crypto 2022 NAHA」では、経営者イベントとWeb3イベントが同時開催されましたが、Web3の会場は、どのセッションも満員御礼。ただ、「NFT.NYC」のように各プロジェクトがNFTを活用した実証実験を行なっているというフェーズではなく、改めて関係者が集い、基礎的な知識を皆で共有するキックオフ的なイベントだったなという印象です。
mekezzo:たしかに、以前二人でTwitterスペースをやったとき、内容が専門的過ぎてついていけなかったと言われましたね。そして「NFTは金もうけの道具なんだろう」と考える人も一定数います。
水野:現在のNFTへの批判は、以前クラウドファンディングが立ち上がり始めた時にあったものに近い部分があります。クラファンも、かつては「人からお金を集めるなんて」との声がありましたが、いまや資金調達や販売の新しいかたちとして浸透しました。
我々のようにNFTの販売に関わる人や企業が、その意義と価値を説明し、アーティストやクリエイターと共に実績を積み上げることで、社会に認知され理解されていくのだと思っています。
成功のカギは
水野:今回携わったイベントを通じて、どのようなアーティストがWeb3で成功すると思いましたか。
mekezzo:クリエイターに限らず、コロナ禍で会えなかった人たちと会場で再会したことで、オンラインよりも深い話ができ、次のクリエイティブにつなげることができました。リアルイベント参加者限定でNFTグッズを配布するなど、デジタルとリアルの融合する作品やアーティストは今後も可能性があると感じましたね。
水野:私は、コミュニティとのかかわり方が重要だと感じました。コミュニティは作るだけでなくメンテナンスし続けなければ、応援されている作品の価値が下がってしまう。「いかにアーティストと参加者がコミュニティを継続的に育てられるか」が成功のカギになってくるのではと考えています。そこに、先ほどお話ししたPR力が備われば、日本人作品の注目度も上がるでしょう。
Web3の世界だとDAOという自律分散的なコミュニティが理想だと言われます。ですがまずは、継続的に熱量が維持されているコミニュティを運営することが求められると思います。