キャリア・教育

2022.09.11 20:00

優れたリーダーが間違いを犯したときにすること

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あなたが最後に大失敗したのは、いつのことだろう?

間違いは誰にもあるものだ。それに気付いた時にする反応も共通しており、脈拍が速くなり、手が汗ばみ、口の中が乾く。定期的に襲って来る吐き気に耐えながら、どうすればよいかをあれこれ考える。「誰にも気づかれないといいな……」「ことが収まるまで隠れていようか」「何事もなかったように振る舞おうか」

トップクラスのリーダーは、“こうなればいいのに”という希望は戦略ではなく、消極性や逃げの行為よりもタイムリーな行動に出るべきであることを理解しており、間違いを犯した時に取るべき最善の行動は、直ちに自分の責任を認めて対処することであると知っている。以下に、その理由を5つ挙げる。

1. 誤解を避けられる


即座に責任を認めることで、過失の内容や原因について明確かつオープンなコミュニケーションができる。失敗を認めるタイミングが遅れると、それが独り歩きしてしまい、軌道修正が難しくなる。失敗について自分の口から説明することで、うわさや誤解の拡散を防ぐことができ、誤りを迅速に修正できる。

2. リーダーとしての真の姿を示せる


間違いを認めることは、自分の気質や誠実さ、信頼性を周囲の人々に対して明確に伝えることになる。また、知的謙虚さを示すことができ、自分の考えや信念が誤っていたことを認めることをいとわない姿勢を示せる。影響力を得て他人からの尊敬や忠誠を得るためにエゴや権力に頼る人よりも、知的謙虚さを持ったリーダーの方にはメリットがあることを示す研究結果もある。

3. 間違いから学び、失敗を繰り返さない


優秀なリーダーは、成功には「失敗」が不可欠であることを心得ている。なぜなら失敗は、新たなものを学ぶチャンスだからだ。よって、間違いを恐れず、むしろ自分の知識が広がり、次の機会に備えられることを喜ぶ。まずは間違いを認めないと、過ちを繰り返すことになり、失敗から学ぶこともできない。

4. 弱さを見せることで強さを示せる


世間の一般的な考えとは裏腹に、弱さを見せるリーダーは、強いリーダーだ。批判や嘲笑を覚悟の上で自分の失敗を認めるのは、勇気がいることだ。20年にわたり勇気と弱さについて研究してきた米ヒューストン大学のブレネー・ブラウン研究教授は、リーダーが自分の弱さを受け入れ、間違いを犯した時は認めることを勧めている。

自信のないリーダーは、自分の誤りを隠し、露呈をできるだけ避けようとする。一方で自信のあるリーダーは、自分の弱さを見せることを恐れない。

5. 人間らしさを示し、周囲の手本になれる


全てのリーダーは間違いを犯す。なぜならリーダーも人間だからだ。しかし中には、周囲から無能と思われたくないがあまりに、自分の間違いを進んで認めようとしないリーダーもいる。自分の至らなかった点を認めるリーダーは、「不完全な人間であって良いのだ」という風土を示す。リーダーが率先して自分の弱さを認めれば、よりオープンで協調性の高い文かが生まれ、他人からの嘲笑を恐れずに誰もが自分のアイデアを自由に披露できるようになる。

人は誰でも過ちを犯す。その過ちの責任を認めるのがリーダーシップだということを覚えておいてほしい。

forbes.com 原文

編集=遠藤宗生

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