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2022.09.10 11:30

幻覚剤を摂取しながら自然探求 ジャマイカのエコツーリズム施設

Getty Images

ジャマイカにこのほど、エコツーリズムと幻覚剤シロシビンのマイクロドージング(微量摂取)を売りにしたリゾート兼保養センターがオープンした。

新施設は、同国東部ポートランド地区ロングベイのビーチ沿いにあるリゾート「ゴー・ナチュラル・ジャマイカ(Go Natural Jamaica)」にオープンした。同リゾートは、幻覚剤を使った保養所を運営する上場企業サイロ・ウェルネス(Silo Wellness)が運営している。

シロシビンはマジックマッシュルームに含まれる幻覚成分。同社を創業した米オレゴン州在住の弁護士マイク・アーノルドによると、「シロシビンの助けを借りて自然を探究したい価格志向の顧客から問い合わせが殺到している」という。

クラブやパーティーの場での娯楽を目的としてではなく、より自然な環境で幻覚剤を試してみたいと思っている人を、アーノルドは「サイケデリック・キュリアス(幻覚剤に興味がある人)」と呼ぶ。

「自分自身や宇宙の中での自分の居場所について深く理解したいという強い意思と意識を持つ人々だ。メンタルヘルスのセラピーや、“自我の死”に深く飛び込むことなどを求めているのではなく、自分自身のことを知りながらシロシビンについて学びたいと思っている。これは幻覚剤の分野でまだ満たされていないニーズであり、サイロ・ウェルネスはそれを支援できる」

新施設では「連続マイクロドージング」が提供され、宿泊客は微量の幻覚剤を摂取して星空を眺めたり、シュノーケリングを楽しんだりできる。

価格は手が届く範囲に


同社はこれまで、幻覚剤を体験できる「豪華」リゾートを運営してきたが、アーノルドいわく、顧客を富裕層に限定するつもりは決してなかったという。

「これは私のビジョンではなかった。私たちのミッションは、苦しんでいる人々にできる限り早く、手頃な価格で幻覚剤を使った癒やしを提供することだ。だが、豪華サービスのモデルは新型コロナウイルスの流行中には必要で、当社と顧客にとって非常に良いものとなった。しかし、この価格では誰もが利用できない。これは残念なことで、私たちの理念にも反する」

ゴー・ナチュラル・ジャマイカはこれまでの施設と違い、宿をいくぶん質素なものにしつつ、価格を下げている。エアコンなどの設備はオプションとなり、2段ベッドを備えた相部屋も用意される。

リゾートでは、マイクロドージングを使用した自然探索ツアーも提供されており、滝のそばで泳いだり、ジャングルのパーマカルチャー農園で夕食の食材を収穫したりできるほか、竹のいかだを使った川下りや、カリブ海のボートツアー、離島でのピクニックも用意されている。

食事込みの1泊当たりの宿泊料金は、最安で相部屋の240ドル(約3万4000円)、最高で個室の499.99ドル(約7万円)。最低3泊の宿泊が必要になる。

forbes.com 原文

編集=遠藤宗生

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