2017年頃にはクエンティン・タランティーノ監督がR指定のスター・トレック映画企画を自ら持ち込んだとして話題になりました。タランティーノのアイデアをもとに脚本も執筆されていたそうですが、結局実現には至らずに立ち消えになっています。
タランティーノ版スター・トレックは、宇宙大作戦に出てくる宇宙犯罪シンジケートにインスパイアされた1930年代のギャング映画風の世界が舞台だったとか。2023年12月に公開予定だという「スター・トレック4(仮題)」が本格始動している今となっては実現は望み薄ですが、古いギャング映画の世界観とスター・トレックとがどのように融合するのかぜひ見てみたいところです。
スター・トレックシリーズは日本での人気はそこまで高くないものの、海外にはトレッキ―やトレッカーと呼ばれる同シリーズの熱狂的なファンが数多く存在しています。例えば、1976年に完成したNASAのスペースシャトル試験機は、スター・トレック愛好家たちの熱心な働きかけによって「エンタープライズ」と名付けられました。NASAは2014年にも、「IXSエンタープライズ」と命名したワープ航法ができる宇宙船の設計画像を公開しています。
また、PADDというデバイス、携帯できる折り畳み式の通信機など、作中に出てくるテクノロジーが後に現実のテクノロジー機器につながったという事例も少なくありません。スター・トレックは、テレビドラマや映画という枠を超えて現実世界にも影響を与える存在なのです。
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