後に再放送をきっかけに人気に火がついて社会現象と称されるほどの一大ブームを巻き起こす宇宙戦艦ヤマトですが、実はこの初代TVアニメ版は打ち切りの憂き目にあっています。視聴率の伸び悩みや制作費の問題で、当初39話の予定だったものが26話に短縮されてしまったのです。そのためか最終話「地球よ!!ヤマトは帰ってきた!!」は、死んでしまったはずのヒロイン・雪が何の説明もなしに蘇生するなどかなりの駆け足展開となりました。
宇宙戦艦ヤマトが苦戦を強いられたのは、裏番組が強すぎたからだといわれています。
同曜日の同じ時間帯に放送されていたのは、全52話の平均視聴率が20%超えという大ヒットアニメ「アルプスの少女ハイジ」でした。宇宙戦艦ヤマトが放送を開始した時期は、ハイジが最終章にさしかかり、クララが立つクライマックスに向けて話が盛り上がっていく時期だったことも間が悪かったといえるでしょう。
ハイジは1974年の12月で放送を終えましたが、1975年1月からはこれまた平均視聴率が20%を超える「フランダースの犬」がスタート。また、円谷プロ製作の「SFドラマ 猿の軍団」も宇宙戦艦ヤマトと同じく1974年10月から翌75年の3月まで同曜日の同じ時間帯で放映されました。こうして宇宙戦艦ヤマトは、平均視聴率7.3%という苦い敗北を喫してしまったのです。
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