さらに、Lyftの乗車中に身体的暴行を受けたとする4件の事例も提訴された。性的・身体的暴行事件はすべてLyftの本社があるサンフランシスコで起こされたが、事件は全米のいくつかの州で起きている。17件はすべて独立した訴訟であり、集団訴訟ではない。
原告側は、こうした問題に対してLyftがもっと責任を負うことを望んでいる。彼らは、こうした事件にどう対処するかについてドライバーにトレーニングを提供すること、すべての乗車をダッシュカムでビデオ録画すること、ドライバーの身元調査を強化することを提案している。
また、法律事務所のプレスリリースによると「Lyftは、性的・身体的暴行のサインであり得る運転手が正しいルートから大幅に迂回したり、目的地に到着しなかったりした場合に警告を発することを怠っている」。ドライバーたちが提起したもう1つの問題は、Lyftでは人々が他の個人のために乗り物を手配できるため、ドライバーは潜在的に自分のクルマに乗っている乗客についての情報を持っていないことだ。
Lyftの広報担当者は、Lyftはすでにすべてのドライバーについて厳格なバックグラウンドチェックを完了していると述べた。「プラットフォーム上のすべてのドライバーは、厳格なスクリーニングを通過します。私たちは、運転が承認される前と、その後1年ごとに身元調査を義務づけており、また、犯罪を犯した場合は直ちにLyftに通知する継続的なモニタリングも行っています。最初の審査、年次審査、継続的スクリーニングに合格しないドライバーは、当社のプラットフォームから締め出されます」と、Lyftの広報担当者はコメントの要請に応じメールで回答した。
さらに「私たちは、一時的および永久的にアカウントを無効化したり、ユーザーが新しいアカウントを作成するのをブロックしたり、乗客が乗車を要求する前に追加情報を提出することを要求したり、乗客の危険な行動を積極的に検出し、対策を講じるプロセスを確立しました。安全性に懸念があると判断した乗客のアカウントには、引き続き対策を講じます」。また、ドライバーは乗車を受け入れる前に乗客の評価を見ることができ、ドライバーは万が一危険と感じたら乗車を断ることができるようLyftのサポートを受けているという。(裁判の訴状では、ドライバーは乗車拒否の回数に制限があり、個人が友人のためにLyftを呼ぶ問題も残っていると述べている)。
Lyftは、自社の安全性をアピールする上で、2017年から2019年までで乗車中に性的暴行があったのは0.00002%に過ぎないことを指摘している。しかし、この期間に発生した性的暴行は、なんと4158件にものぼる。これらの裁判の結果がどうであれ、改善の余地は大いにある。
(forbes.com 原文)