羽生結弦が記念品授与を辞退した理由 国民栄誉賞開始|今日は何の日9月5日

首相官邸サイトより

1977年9月5日、首相官邸にて初めての国民栄誉賞授与式が行われました。国民栄誉賞の第1号となったのは、ホームランの世界新記録を達成したプロ野球選手の王貞治です。

国民栄誉賞は、そもそも王貞治のためにつくられた賞だといわれています。同じく内閣総理大臣が表彰する内閣総理大臣顕彰は当時から存在していましたが、プロ野球選手が受賞した前例がなく、彼への授与は「国家、社会に貢献し」という内閣総理大臣顕彰の趣旨からしても疑問視されていました。

そこで、「大記録を達成した暁には、王に国民的な賞の授与を」という機運の高まりを受けて生まれたのが国民栄誉賞だったのです。この賞は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった者」を讃えることを目的にしています。

国民栄誉賞といえば、賞が授与されるたびに話題となるのが受賞者に贈られる記念品です。規程では表彰状と盾の授与とともに記念品または金一封を添えることができるとされているものの、これまでに金一封が贈られたことはないのだとか。国民栄誉賞第1号である王には、記念品としてワシのはく製が贈られました。

近年では、受賞者の希望を考慮した記念品が贈られることも多いようです。例えば、2012年に同賞を授与されたレスリングの吉田沙保里には、本人の希望通りゴールデンパールが贈られています。世界大会13連覇にちなんだ直径13ミリの金色の真珠に、五輪の聖火をイメージした装飾があしらわれた豪華なネックレスでした。

一方で、国民栄誉賞の受賞や記念品を辞退する人もいます。2018年に国民栄誉賞を授与されたフィギュアスケートの羽生結弦は、賞自体は受けたものの記念品を辞退しました。羽生は「皆さまとともに取れた賞」という気持ちがあるため個人の気持ちを出したくない、と記念品辞退の理由を述べています。

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執筆協力=アステル

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