TDSは世界でただ1つの「海をテーマにしたディズニーパーク」です。本格的なエンターテイメントショー、大人が楽しめるアトラクション、美しい景観、アルコール類の提供などで、東京ディズニーランド(TDL)との差別化を図りました。
40代以上の客足を増やすことに成功したTDSはその後、対象となる世代を広げるべくキャラクターグリーティング施設や「トイ・ストーリー・マニア!」といった新アトラクションを開業。2023年度には「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」「ピーター・パン」を題材にした3つの新エリアの完成も予定しており、順風満帆に見える歩みを続けています。
しかし、第2パーク構想が発表された1988年からTDS開園までには、実に13年もの年月がかかりました。コンセプトの策定などでディズニー社と運営会社のオリエンタルランドとの協議が難航し、何度も話が頓挫しかけたのです。
粘り強く交渉を続けてTDSを開園に導いた立役者の1人が、TDL開業時にオリエンタルランドの社長を務めていた高橋政知でした。高橋はディズニー・レジェンドという称号をディズニー社から贈られ、TDLのワールドバザールの通り沿いのウィンドーグラフィックに「Office OF LEGENDARY CREATIONS」のFOUNDER(創設者)として名を刻まれている人物です。
高橋はTDS開園に尽力をしましたが、開園をその目で見ることなく開園前年の2000年に亡くなりました。偶然なのか意図的なのか、TDSは高橋の働きに報いるかのように彼の誕生日である9月4日に開園を果たします。
TDLの開園日に続きあいにくの雨模様となりましたが、船上から開園宣言が行われた時だけは雨が止んで陽が差し込んだそうです。
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