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2022.09.03 07:30

インフレで競合相手が苦戦するなか、トップに返り咲いたアマゾン

Getty Images

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インフレの影響が長引き、大量の在庫を抱える大型小売店が増えるなか、アマゾンの最新決算は異例ともいえる内容となった。アマゾンのオンライン売上は4%減少したが、サードパーティーセラーサービス(倉庫、梱包、配送)の売上は9%増加したのだ。

経済情勢が悪化するなか、ネットフリックスの顧客は100万人近くがサブスクリプション契約を解除した。一方アマゾンは、動画ストリーミングサービスを含むプライム会員からの売上が、第2四半期に14%急増したと発表した。

この理由は何か? アマゾンは、2020年から2021年にかけての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによるロックダウン時には宅配サービスで恩恵を受けたが、現在は、低価格のリーダーとしての役割で利益を得ている。

このことは、消費者の8割が消費意欲を減らしているという、ファースト・インサイトによる最近の調査結果とも一致するように見える。圧倒的多数の人が、「少なくとも今後6カ月から1年半は物価高が続く」と考えており、79%は「すでに不況に突入している可能性がある」と考えている。この数字は、自己実現的予言を示唆するのに十分な大きさだ。

今後インフレは緩和され、働き口は増えるかもしれないが、この痛みはすぐには消えない。当面のあいだ、価格戦略は、小売企業にとって最大の関心事になるだろうし、顧客調査の焦点となるべきだ。

我々が調査した消費者にとって、大きな問題は食品価格だ。回答者の59%が食品価格を優先事項として挙げている。衣類、靴、アクセサリーを優先するという回答はわずか10%だ。

ムーディーズ・アナリティクスのシニア・エコノミスト、ライアン・スウィート(Ryan Sweet)によると、米国の平均的な家庭は2022年6月、2018年や2019年と比較して、同じ内容・量の必需品・必需サービスに1カ月で460ドル多く支出したという。

こうした家計圧迫の度合いは、アドビが発表した最新のアドビデジタル物価指数にも表れている。オンライン物価を追跡するこの指数は25カ月連続で上昇してきたが、初めて下落に転じたのだ。7月のデジタル物価指数は、前年同月比で1%減、前月(6月)比では2%減となった。

この指数では、電子製品は前年比で9.3%、玩具は8.2%、宝飾品は3.1%の減少を記録している。一方、30カ月連続で上昇を続けている食料品価格は、7月には前年同月比13.4%という急上昇を記録した。
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翻訳=ガリレオ

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