シトロエン「C5X」はフランス車人気の先頭を走るクオリティ

NEW C5 X SHINE PACK

もしあなたが、美術品鑑賞やスタイリッシュなファッション、アートが好きで、乗り心地が快適なクルマを好むなら、新型シトロエンC5Xはうってつけかもしれない。8月29日に国内発表されたシトロエンのフラッグシップのデザインや走りは新鮮で好印象。

僕が乗ってみたのは、ステーションワゴンだけど、SUVも、セダン仕様もあるので、どのユーザーの好みにも合うとメーカーは主張している。しかも、プラグイン・ハイブリッド仕様とガソリンターボ仕様の2種類がある。今回はその中からガソリンターボのC5 X SHINE PACK(シャインパック)という明るいネーミングのモデルに試乗した。ちなみに、PHEV仕様は、来年の頭に販売開始になる。

外観のスタイリングは、基本的にはスポーティだけど、フロントグリルを強調するクロームメッキの線が際立つ。面白いことに、ヘッドライトは、デイタイム・ランニング・ライトの下に位置している。また、アグレッシブなノーズのデザインを見ても、スラッと前から後ろまで流れるキャラクターラインを眺めても、いかにもシトロエンらしさを大きくうたっていることがうかがえる。

ヘッドライト部分

しかも、迫力満点のリップスポイラー付きのファストバックスタイルのリアデザインはとても格好いいとは思うけど、これは好みが分かれるだろう。好きな人はメチャ好きだと思う。ただ、格好つけたエキゾーストパイプはフェークなので、残念。それに、C5Xは思い切りデザイン重視なので、出っぱるリアワイパーはついていない。

後ろから見たC5X

室内のデザインは個性が強くて、まるでちょっとリッチな家具屋からシートやトリムを提供してもらったかのような雰囲気だ。ドアのメッキと触り心地のソフトなマテリアル、それにシトロエンのユニークなシェブロン形のステッチがさりげなく入っているところが好きだ。

キャビンの写真

立体感のある革巻ステアリング・ホイールは標準仕様だし、下の部分がフラットになっているので、操作しやすい。大型タッチスクリーンの位置がちょうどよく、操作しやすいし、レスポンスが速いのが良い。センターコンソールに配置された8速オートマチックのギアセレクターのスイッチは、まるでブライトリング製の腕時計にインスパイアされたような感じで、超シックだ。

シフトセレクター部の写真
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文=ピーター ライオン

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