国営企業の中国航天科技集団(CASC)は8月25日遅くに、中国宇宙計画の契約先である同社が、準軌道型スペースプレーンの再利用に初めて成功したと発表した。
「この飛行試験の成功は、中国の宇宙輸送技術を1回限りの利用から再利用へと飛躍的に発展させる強い推進力となった」とCASCのシンプルな声明は伝えている。
声明は、「飛行機」がゴビ砂漠にある酒泉衛星発射センターから打ち上げられたこと以外、その詳細に触れていない。
SpaceNewsによると、同機の最初の飛行は2021年7月に実施された。
この飛行機が実際にスペースプレーンであることを示しているのは、CASCの声明にある「アルシャー右旗バダンジリン空港にスムーズに水平着陸した」という記述のみだ。同空港は中国北方の内モンゴルにあり発射場所から遠くない。
飛行持続時間や高度については明らかになっていないが、かなり短時間の飛行だったとみられる。
CASC’s sub-orbital VTHL vehicle completed another test flight on Aug. 26, taking off at Jiuquan, Inner Mongolia, and landing at Alxa Right Banner Airport. Source: https://t.co/L0QpUlCfvi pic.twitter.com/nPLVXS3nPs
— CNSA Watcher (@CNSAWatcher) August 26, 2022
中国には現在も地球を周回しているスペースプレーンがあり、この種の宇宙船による国の最長飛行時間記録を更新したといわれている中で、この秘密ミッションは遂行された。
スペースシャトルに似たその宇宙船は、米国空軍が使用している無人スペースプレーンであるボーイングX-37Bの小型版と思われる。現在1機のX-37Bが、2年以上続いているミッションで飛行中だ。
中国のスペースプレーンは8月4日に打ち上げられ、3週間以上軌道を周回していたと見られる。中国が以前行った2020年の同様のミッションは、わずか2日で終わった。
同機は、以前2020年8月27日に使用された滑走路に着陸するのに適した位置にいたと思われるが、衛星写真やその他の情報からはそのような着地が行われた形跡はない。
https://twitter.com/OrbitalFocus/status/1562000201170276352?s=20&t=5vXMvrjb3gcZl_xE-3U2sw
(forbes.com 原文)