ナラシムハンは1日、英国に本拠を置く清掃・健康用品メーカー、レキットベンキーザー社のCEO職を9月末に退く予定だと発表した。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、インド出身のナラシムハンは2012年から2019年までペプシコでさまざまな幹部職を務め、スターバックスと提携してプレパッケージ飲料の販売契約を結んだという。彼は、ペプシコに入社する前に19年間、マッキンゼー・アンド・カンパニーに務めていた。
ナラシムハンは、レキット社の事業再編の指揮を取り、パンデミックの中での需要の急増を生かしたとアナリストに評価されている。米国在住の2人の成人した子供を持つ彼は、米国に戻ることを希望していたと報じられている。
シュルツは、ニューヨーク・タイムズ(NYT)の取材に「彼は真の経営者であり、起業家のDNAを持っている」と述べ、テクノロジーとサプライチェーン・マネジメントにおけるナラシムハンの強みがスターバックスの資産になると断言した。
シュルツは、前社長のケビン・ジョンソンが退任後の3月から暫定CEOに復帰した。現在69歳のシュルツは、1987年にスターバックスを買収して2000年までCEOを務め、海外担当に退いたが、成長が鈍化した2008年にCEOに復帰し、2017年に会長に退いていた。
シュルツの指揮下で、わずか11店舗だったスターバックスは世界に3000店舗以上を構える巨大企業に成長したが、シアトルに本社を置く同社は、過去数カ月の間に200以上の店舗で労働組合が結成されるなどのプレッシャーを受けている。
(forbes.com 原文)