ソニーがSavage Game Studios買収、モバイルゲームにも注力

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Sony(ソニー)が、あらゆる方面からの競争の激化やハードウェア製造の問題に直面し、PlayStationコンソールという1つのカゴにすべての卵を入れることは最善の策ではないことに気づく中、その社内では「聖霊」が動いているようだ。

以前より、ソニーは少し早く、そしてより頻繁に大作ゲームのPC移植に取り組んできた。そして8月29日、ソニーはモバイルゲームの収益化も望んでいることも明らかになった。

ソニーはSavage Game Studios(サべージ・ゲーム・スタジオ)を買収した。同社は長い間モバイルゲームに携わってきたが、通常は自社タイトルを制作するというよりも、他社のゲーム制作を支援してきた。Bungie(バンジー)を買収し、他のスタジオがライブサービスタイトルを作れるようにしたのと同じように、ソニーは同社にモバイルゲーム部門を新たに立ち上げることを命じた。

ソニーは、この動きが従来のPlayStationのゲームから何かを奪うのではなく「付加的」であることをファンに伝えたいようだ。

「モバイルゲームへの取り組みも同様に、PlayStationや当社のゲームになじみのない新たなユーザーに届き、より多くの方々に当社のコンテンツに触れていただく方法を提供する付加的なものです。Savage Game Studiosは、新たに設立されるPlayStation Studiosのモバイル部門に参加し、コンソールの開発とは別に、PlayStationの新規および既存のIPに基づいた革新的なモバイル体験を提供することに専念します」

つまり、Savage Game Studiosは、PlayStationのIPをベースにしたモバイルゲームを制作するか、他のスタジオの制作を支援するということだ。将来的には『God of War(ゴッド・オブ・ウォー)』『The Last of Us Remastered(ザ・ラスト・オブ・アス)』『Uncharted(アンチャーテッド)』『Spider-Man(スパイダーマン)』『Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)』『Horizon Zero Dawn(ホライゾン・ゼロ・ドーン)』といったシリーズのモバイル版が登場するかもしれない。

具体的なゲームやIPについては言及されていないが、スタンドアローンゲームなのか、それとも例えば『The Last of Us Part 2 Factions(ザ・ラスト・オブ・アス パート2 ファクション)』がコンソール版に加えてモバイル版もリリースされるのか、気になるところだ。

最近のMicrosoft(マイクロソフト)の大きなモバイルにおける動きは、クラウドタイトルをモバイルで遊べるようになったこと以外では、Activision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)の買収となる。その中でも最も価値があるモバイル部門、King(キング)は、何億ものDAU(デイリーアクティブユーザー)とほぼ同額の収益をもつ『Candy Crush(キャンディクラッシュ)』を開発している。

しかしマイクロソフトが自社のIPをベースにモバイルゲームを開発するという話は聞こえてこないし、現在のところ同社はKingの買収と通常のゲームをモバイル配信することで満足しているようだ。

もちろん、モバイル分野には巨額の資金があるが、既存のPlayStationファンを獲得したり、PlayStationのリーチを大きく広げるには『God of War』などのような非常にすばらしい作品が必要になるだろう。さらに、モバイルゲームのマネタイズに関する議論も必要だろう。

forbes.com 原文

翻訳=上西 雄太

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