ビジネス

2022.09.01 12:05

Metaがインドでフードデリバリーに進出、ジオマートと提携で

インドの複合企業「リライアンス・インダストリーズ」の会長のムケシュ・アンバニ(Photo by Prodip Guha/Getty Images)

フェイスブックの親会社のメタ(Meta)は8月29日、インドのEコマース企業「ジオマート(JioMart)」との提携により、メッセージングアプリのWhatsAppから生鮮食料品のデリバリーサービスを利用可能にすると発表した。

インドのWhatsAppユーザーは、アプリ内でジオマートの食料品を注文し、WhatsApp Payを使って支払いを行える。フェイスブックは、2020年にジオマートの親会社のジオプラットフォームに約60億ドルを出資し、少数株式を取得していた。

「我々のビジョンは、インドを世界有数のデジタル社会にすることだ」と、ジオプラットフォームを傘下に持つインドの複合企業「リライアンス・インダストリーズ」の会長のムケシュ・アンバニは29日の声明で述べた。

「私とマーク・ザッカーバーグは2020年にジオプラットフォームが彼の会社と提携して以来、より多くの人々と企業をオンライン化し、真に革新的なソリューションを生み出すというビジョンを共有している」と、アンバニは語った。

リライアンス社は、グループのEコマース事業を拡大する一方で、モバイルインフラを構築しており、3億8000万人以上が利用するインド1位の通信キャリア「リライアンス・ジオ・インフォコム」に2兆ルピー(約3.5兆円)の投資を計画している。

現在65歳のアンバニは、6月にリライアンス・ジオの会長の座を退いて長男のアカシ・アンバニ(30)に同社の経営を委ねたが、ジオプラットフォームの会長の職務を継続している。

年間売上高が1050億ドルのリライアンス・インダストリーズは、フォーブスのTop Global 2000ランキングの2022年版で54位にランクインした。小さな繊維メーカーからスタートした同社の事業は、石油化学、石油・ガス、通信、小売、エンターテインメント、ITなど多岐にわたっている。海外でのプレゼンスを拡大中の同社は最近、ニューヨークのマンダリン・オリエンタル・ホテルを買収した。フォーブスの試算で943億ドルの資産を持つアンバニは、インドで2番目の富豪だ。

Forbes.com 原文

編集=上田裕資

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