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2022.09.01 07:30

米国で超豪華旅行が人気 景気後退の懸念よそに

プライベートジェット(Getty Images)

プライベートジェット(Getty Images)

米国が景気後退に陥っているとの見方が広まる中、豪華な体験型旅行の価格は天井知らずの高騰を続けている。

ディズニーが企画したプライベートジェットによる世界一周旅行は、1人当たり10万9995ドル(約1500万円)という高価格にもかかわらず、6月の発表後わずか数日で売り切れた。

高級旅行代理店ネットワークのバーチュオーソ(Virtuoso)は7月、宇宙飛行を提供するヴァージン・ギャラクティックと契約を結び、宇宙旅行の最初の1000席のうちの一部を提携旅行代理店の顧客に向けて販売すると発表した。旅行には90分の宇宙飛行が含まれ、価格は1人45万ドル(約6200万円)。予約は2月に始まっており、予約時の頭金として15万ドル(約2100万円)の支払いが必要となる。

TCSワールド・トラベル(TCS World Travel)も7月、2023年に提供するプライベートジェット旅行の拡充を発表。用意する旅行9件は2人分の価格が全て10万ドル(約1400万円)以上で、うち7件は25万ドル(約3400万円)を超えている。

同社は「TCSグループのジェット旅行がこれほど多く追加された年はこれまでない」と説明。シェリー・クライン社長は「旅行の繰り延べ需要は過去に見たことのない水準だ」と述べている。

2人分の価格が約30万ドル(約4100万円)の「Wonders of the South Pacific (南太平洋の不思議)」ツアーでは、オーストラリアやニュージーランド、ポリネシアの島々の大自然を楽しみ、シドニーやクライストチャーチ、ウルルやグレート・バリア・リーフなど定番の観光地を体験できるとされる。

そこまでの予算がない人に向けては、大人1人5万4590ドル(約750万円)、子ども1人4万9950ドル(約690万円)の「Sun and Seascape(太陽と海景)」ツアーを用意。プライベートジェットで7日間にわたりコスタリカとセントキッツ島をめぐる内容となっている。

価格の上限が上がっているのは宇宙旅行やプライベートジェットだけではない。高級旅行情報誌ラグジュアリー・トラベル・マガジンによると、今夏の宿泊価格が最も高いホテル10軒では、最安の部屋でも1泊4000ドル(約55万円)以上だった。

プライベートジェットのみの利用料金も価格が上昇している。1時間当たりの平均価格は第2四半期の終わり時点で第1四半期から6%増加。本記事執筆時点では1万770ドル(約150万円)で、2020年末と比べて28%増加している。

forbes.com 原文)

編集=遠藤宗生

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