マネー

2022.08.31 09:00

2023年末に海外売上比率50%へ、バーチャルオフィスのoViceが45億円調達で攻勢

oVice 代表取締役CEO ジョン・セーヒョン


例えば、バーチャル上で実際のオフィス空間を再現し、スマートフォンアプリとビーコンを使って物理オフィス内にいる社員の位置と動きをアバターとリンクさせる。バーチャル出社した社員が、そのアバターに近づいて話しかけると、オフィスにいる社員のスマートフォンアプリを介して電話がかかるといった具合に、自然なコミュニケーションを促す仕組みを開発中だという。オフィス空間の設計・構築にノウハウをもつコクヨとも業務提携しており、今秋にはソリューションを完成させる見込みだ。
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石川県七尾市を本拠地とするoViceだが、組織のグローバル化を進めており、約100人いる社員の3割は外国籍の人材。社内のプロダクトチームでは英語が公用語となっている。採用にあたってはスキルのみを重視し、年収1000万円以上の高待遇で入社する人材も少なくない。これによって、「全世界のタレントにアクセスできるようになった」とセーヒョンは話す。直近では、CxOクラスの幹部の半数以上が外国人に。「バックオフィスを含めて、グローバル対応ができる体制を整えてきた。今後は海外市場の拡大に力を注いでいきたい」。

グローバルでは、セコイア・キャピタルなどが出資し、バーチャルイベントで急成長してきたGather.townが最大のライバルとなるが、22年に入って同社はレイオフを行うなど苦戦している。「いまはチャンスだと思っています。これまで海外では韓国が中心で、現在の売上に占める割合は10%程度。米国での展開も加速し、来年末までには海外売上比率を50%に引き上げたい」。

文=眞鍋 武

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