F1技術を搭載したハッチバックSUV「ルノー・キャプチャー」に試乗した

ルノー・キャプチャ

新型ルノー・キャプチャーは、まるで自動車界のオートクチュールで誕生した美女だ。イブ・サンローランがクルマをデザインするなら、きっとキャプチャーのようなスタイリングが登場したのだろう。

やはり、同車の成功の一部は、そのユニークでエレガントな外観とスタイリッシュなキャビンのデザインと言える。しかし、このコンパクトなSUVは格好いいだけではない。乗り心地はいいし、しかも独自のハイブリッド1.6リッターを搭載するから、走りが楽しい。

何よりも、先に目を引くのは、そのアスレチックなボディ。力強いショルダー、そして彫刻のようなラインを描くサイド・プロフィールは息を呑むほど美しい。18インチのタイヤ、5つの穴の空いたホイールと、LEDのヘッドライトは、スポーティ感と高級感を増している。CピラーからDピラーに跳ね上がるクロームメッキのアクセントラインと、寝かせたUの形をしたテールライトのニュアンスは、さすがフランス車だと思った。

後ろから見たキャプチャ

キャプチャーが採用するCMF-Bプラットフォームは、ルノー・日産・三菱アライアンスにより設計されたモジュールプラットフォーム。先代のプラットフォームより約50kgも軽量化しながら、高い剛性を実現しているという。高出力を受け止め、しなやかなサスペンションの動きやハンドリングの正確さを引き出す。快適な乗り心地の実現、先進の運転支援システムの搭載など、卓越したキャプチャーの基本性能向上に貢献している。

内装はどうだろう。インテリアはデザインにおいても、マテリアルにおいても、革命的な進化を遂げている。コクピットはドライバーを中心に設計され、スイッチやディスプレイは人間工学に基づき、視認性・操作性に優れている。高いアイポイントと水平基調のダッシュボードにより、視覚的な広さを感じさせ、リラックスして運転に集中できる空間となった。

室内の仕様は基本的に純ガソリン仕様と共通。“2階建て”のセンターコンソールがユニークで、インパネには7インチ液晶のマルチメディアシステム「EASY LINK」が標準装備されるし、そのすぐ下に、e-シフターが質感の高さをあげている。

キャビンの写真

メーター周りの写真
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文=ピーター・ライオン

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