ここに緊急治療室(ER)が関わってくる。最近リークされたER待機人数のデータは、たとえば7月にイングランドの救急救命科で、12時間以上待たされた患者が10万人以上いたことを示している。
これらの数値からパンデミック以前の待機人数を減じることで、バーン=マードックは昨年の「超過長時間待機」データを計算した。
次に彼は、緊急治療室の待機と全死因死亡率の相関に関する2021年の学術研究結果を使用して、長時間の待機が超過死亡に寄与している可能性を検討した。
その結果、救急救命科で8~12時間待機した患者は、翌月までに死亡する確率が一般市民に比べて16%高かったことがわかった。
同氏は、これを最近の緊急治療室データに適用することで、治療の遅れは「イングランドにおける毎週最大500例の非新型コロナ死亡」に関連していたと推定した。
同氏が詳細なツイッターのスレッドに書き加えたその他のデータは、現在の緊急治療危機が、イングランドにおける最近の超過非新型コロナ死亡率と類似のパターンを追従していることを示している。
「救急車関連の損失のピークは、イングランドの非新型コロナ超過死亡率のピークと概ね一致している」と彼は述べ、そのデータが「厳しい状況を示しており、疑いの余地はなくなりつつある」ことを付け加えた。
こうした危機の原因についてさらに分析した結果、病院の責任者らが以前から提起してきた懸念、すなわち患者の入退院が緊急治療の大幅な遅れの原因であることが示された。
適切な公的介護の欠如から時代遅れのITシステムまで、数多くの要因が退院の遅れを引き起こしている可能性が高い。
先にForbesが報じたように、こうした遅れは救急患者が利用できる病床数を制限し、入院と治療の遅れを引き起こした結果、救急車からの患者引き継ぎが遅れ、病院の前では受け入れを待つ車両が列をなすことになる。
バーン=マードックの分析はフィナンシャル・タイムズのウェブサイトで全文が読めるほか、ツイッター概要スレッドで短文形式で読むことができる。
(forbes.com 原文)