フォロワーが200万人を超えたあたりから外国人のファンが多いことに気づき、得意の英語を生かした投稿を増やすなど、グローバルを意識するようになったという。「例えば、フォロワーの多いインドネシアの方々のゴールデンタイムに合わせて、夜中に起きて投稿することもありました」
その効果をリアルに実感したのが、2022年春にテレビ番組「アナザースカイ」（日本テレビ）の撮影で、パリを訪問したときのこと。行く先々でファンが集まって出迎えてくれているのを目の当たりにした。「世界に出ても、これだけ多くの人が僕に『会いに行こう』と行動を起こしてくれていることに驚いた」
初めは自分のためだけにやっていたTikTokだが、いつからか「誰かのために」と考えて投稿するものになり、結果的に世界中の人の行動を変えることにつながっている。「皆さん、朝から晩まで、いろんなタイミングで僕の投稿を見てくださっている。そうやって人々の生活の一部になっているということがうれしかった」
コート¥402,600 、シャツ¥137,500 、パンツ¥140,800 、スカーフ¥38,500 、ネックレス¥106,700 、ブレスレット¥70,400 (すべてジル サンダー/ジルサンダージャパン ☎0120-919-256)
賛否両論があるのも仕方ない
そんな大平は、モデルとして「ルイ・ヴィトン（LOUIS VUITTON）」2021年春夏メンズコレクションでランウェイモデルに抜てきされ、続けて同年の「yoshiokubo2021 Fall／Winter Collection」でパリコレデビューも果たした。さらに、俳優としても「泣くな研修医」「痴情の接吻」「会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編」「絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくない男シーズン2」などに出演し、活躍の場が広がっている。
一躍「時の人」となった大平だが、表舞台に立つ自分の影響力については、冷静に分析している。「トップに立つ人は、よい影響力と悪い影響力があることを理解しなければいけない。インターネット上で賛否両論の声があるのも仕方ない」と、デジタルネイティブならではの感覚を持つ。
高校時代にニュージーランドへの留学経験があり、友人も多国籍であることから、人種差別やジェンダーレスなど「ダイバーシティ」にまつわる問題に関心があり、自身の意見を発信する機会も増えている。「若い子たちがなにかに流されることなく信念を持ってYes or Noをしっかり言えるような世の中になるよう、同世代としてもっと表現していきたい」
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