暗号通貨のリワードも導入
アメックスは最近、デジタル資産の金融サービス会社であるAbraと提携した。同社のカードは、アメックスのネットワーク上で発行され、米ドルでの決済に対して暗号通貨が還元される。
また、ユーザーは100種類以上の暗号通貨を取引きしたり、デジタル資産で高利回りを獲得できるほか、保有する暗号資産を担保に借り入れを行うことができる。
「普及が進む暗号通貨やNFTは、フィンテック企業の専門領域だ。これらを学ぶ最良の方法は、これらのことを毎日考えているプレーヤーと提携することだ」とJoabarは言う。
アメックスとi2cのプラットフォームは、フィンテック企業に対してアメックス・オファーやレストラン予約「Resy」、チケットの独占先行販売など、アメリカン・エキスプレスの特典を提供する。Javelinの決済アナリストであるDaniel Keyesは、決済カード会社の特典プログラムについて、柔軟性が重要だと指摘する。
「アメックスのようなプレミアムカードは、数十年前から旅行を特典の中核に据えており、旅行需要回復の恩恵を大きく受けるだろう。旅行やエンターテイメントの需要向上は多くの企業にプラスに働くが、これらの分野を中心にプログラムを構築しているアメックスのような企業には、特に好影響を及ぼす」とKeyesは言う。彼は、特典プログラムを迅速に変化させることができるカードが将来的に優位に立つと指摘する。
一方、Javelin Strategy & Researchの Salazarによると、アメックスにとって重要な取組みの1つが、Venmoやペイパルと提携した「Amex Send」だという。これは、アメックスの口座を通じて買い物を分割購入したり、送金や受け取りができる機能だ。「これは、リアルタイム体験への橋渡しのようなものであり、アカウントに既に組み込まれている」とSalazarは話す。
アメックスのウェブサイトには、以下のように記載されている。「Venmoやペイパルのユーザーに支払う際にも、アメックスの柔軟性が体験できます。利用に当たっては、Venmoやペイパルのクレジットカード手数料は発生しません。アメックスアプリから送金するか、Venmoやペイパルのアプリから直接送金してください」
Amex Sendは、ウェブサイトから登録してできる。「アメックスは、決済市場で優位に立てる取組みや、プロダクトのローンチに取り組んでいる。同社のビジネスはテック製品主導であり、他社より先行している」とSalazarは述べた。
(forbes.com 原文)