ネットフリックスの株価はここ数週間でリバウンドしたものの、22日にはS&P500の中で最もパフォーマンスが悪い銘柄のひとつとなり、6%以上下落して226ドル弱をつけた。同社の株価は、7月中旬の安値から40%の上昇を実現したが、CFRAリサーチのケネス・レオンによると、2022年末まで市場の他の銘柄をアンダーパフォームする見通しという。
レオンは最近の顧客向けメモで、ネットフリックス株を「ホールド」から「売り」に引き下げ、目標株価を7ドル引き下げて19日の終値をやや下回る238ドルに設定した。
「ネットフリックスにとって重要な変化となる、新たな広告プランの導入は、2023年以降になるかもしれない」とレオンは指摘したが、低調な加入者数の伸びを復活させる可能性があるとも付け加えている。
同社は直近の四半期で営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローが低く、苦戦したが、これらの指標は改善されるはずだとレオンは予測している。しかし、継続的な課題としてインフレと消費者支出の減少を挙げた。
ネットフリックスの株価は年初から60%以上下落しており、加入者数の伸びの鈍化や競合するストリーミングサービスとの競争激化に直面する中で、アナリストはここ数カ月で弱気な見方を強めている。
ファクトセットのデータで、ネットフリックスをカバーしているウォール街の約50人のアナリストのうち、まだこの株を「買い」と評価している人の数は、1年前の半分以下の3分の1弱に落ち込んでいる。過去6カ月間の取引状況を見ると、ヘッジファンドが同社株の買い手となっている一方で、他のほとんどのグループは株式を売却している。投資アドバイザーやプライベート・ウェルス・マネージャーは純然たる売り手であり、特にミューチュアルファンドは圧倒的に速いペースで株式を売却している。
S&P500は6月16日に年初来安値をつけて以降に持ち直し、約15%の上昇となっているが、同期間にネットフリックスは約30%の上昇を記録した。しかし、最近の市場の動向に陰りが見え始めると、ネットフリックスの株価は再び下落し始めている。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに対する懸念が高まり、ウォール街のアナリストが最近の弱気相場ラリーが「停止に近づいている」と警告する中、22日の株式市場はハイテク株が主導する形で幅広く下落した。