間違い1 個人的に物事を捉えてしまう
プロフェッショナルにとって、給与と自身の価値を関連づけるのは自然のことだ。そのため、特にオファーが期待はずれだった場合、給与交渉を個人的なものとして捉えてしまうことがよくある。しかし、ディクソンによれば、給与オファーは、企業が個人ではなく、仕事そのものに価値を置いているかどうかを示していることが多いという。このことを念頭に置いておくと、会話中に視野を広げることができる。
「協力して解決していくビジネス上の問題としてとらえなければなりません」と彼女はアドバイスしている。
もし、給与交渉を非個人的なものとして捉えるのに苦戦しているなら、親しい友人のために代弁しているのだと想像することをクライアントに勧めるそうだ。このシナリオでいけば、理想的な結果を得るために最善を尽くすが、それでも最終的な結果とあなた自身との間に、感情的な距離を保つことができる。
もう1つの戦略は、起こりうるそれぞれのシナリオにどのように対応するかを練習しておくことだ。多くの場合、相手は「イエス」か「ノー」、もしくは後日回答があるというだろう。
会話の前に、ロールプレイの時間を取り、それぞれのシナリオに対応する練習を声に出して行ってみよう。これは、ネットで適切な給与範囲について徹底的に調べ上げることに加え、あなたの戦略の重要な部分となる。
間違い2 沈黙を甘く見る
どのような交渉でも、成功の可能性を高めるには準備が重要だ。とはいえ、その場では会話のテンポが速くなり、誤った緊張感を与えてしまうことがある。このような場合、どこで事前に行ったリサーチ内容を切り出すかや、カウンターオファーをすべきかを判断することが難しくなる。
このような会話のスピードを落とすためには、沈黙の重要性を過小評価しないことだ。