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実りある進学のために米国の大学は授業料を再設定すべきだ

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Getty Images

クルマを買うとき、あなたは駐車場やショールームで何台かのクルマを見て、買いたいクルマの価格を交渉する。その後、いくつかのディーラーでこれを繰り返し、自分のクルマを手に入れるか、あるいは自分のクルマがいくらかかるのか、検討しているクルマからいくら値引きしてもらえるのか、良い情報を持って家に帰る。残念ながら、「大学」という買い物はこのようにはいかない。

大学の授業料は簡単にわかるが、実際にこの額を支払う学生はほとんどいない。というのも、ほとんどの学生は大学に出願して合格し、学資援助を受けるまで支払う授業料が実際のところいくらになるのか知らないのだ。National Association of College and University Business Officers(全米大学実務者協会)のデータによると、私立大学のフルタイム新入生の約89.5%が学資援助を受け、その額は公表授業料の平均60.7%であった。私立大学全体では、新入生から「定価」の54.5%しか受け取っていないのである。つまり、授業料が4万ドル(約540万円)の学校は、新入生から平均して1万8200ドル(約240万円)しか受け取っていないことになる。

多くの私立大学で行われている学費を学生が払う金額からはるかに超える価格に設定することは、その大学に目を向ける学生や家族の数を著しく減少させる。

Sallie Mae and Ipsosの最新調査「How America Pays for College 2022」によると、保護者と学生の61%が、その学校が自分に合うかどうか調べる前に、費用に基づいて学校を選択肢から排除している。この割合は、学校に出願する前に70%に増加する。2017年の調査と比べてみると、学校を調べる前に排除していたのが40%、出願する前に排除していたのは54%となっている。このように、学生が実際に支払う金額とはまったく関係のない授業料のために検討すらされない、学生にぴったりかもしれない大学が増え続けているのだ。

なぜ、ほとんどの学生を援助している割引率の高い学校が、このような授業料の設定に固執するのか? その答えは次のようなものだ。

・昔からそうしてきた
・他の大学と比較して、相対的な価格を設定する必要がある
・学生は、大学の価格と品質を関連づける
・学生や家族は大学から多額の助成金や奨学金を得ることを望んでいる

これらの答えの妥当性を探ってみよう。多くの大学が入学者数の減少に直面し、深刻な財政難に陥っている。このように、今まで同じことを続けていて、違う結果を期待するのは愚かなことではないのかと尋ねることができる。

授業料は多くの学生やその親が学校について最初に目にするものであり、上記のデータは授業料が高いと学生はその学校に目を向けなくなることを示していた。学校は、入学志願者数に何が起こっているかを調べ、それが減少している場合、価格が志願者数に与える影響を評価することができる。学校は、自校のことを調べ始めて、ウェブサイト上の授業料のページまで来て、その学校を見続けない学生の数によって、授業料を見て落胆する学生の数についてのデータを得ることができる。
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翻訳=上西 雄太

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