日本では全国の47の民間AMラジオ局のうち、44局が2028年秋までにFMラジオ局への転換を目指すと発表されています。AMは遠くに電波を飛ばすことに長けている一方、遮蔽物やほかの電波が多い都市部などでは受信しづらいこと、送信局に広い敷地が必要なこと、ノイズが入りやすいなどの問題があるためです。
また、以下の要因もあります。各AM局はAMラジオをFMでも聴くことのできる「ワイドFM」というサービスを14年以上続けています。AM放送をFMのクリアな音で楽しむことができるこの放送ですが、費用がAMとFMの二重にかかり高額となる問題がありました。AM放送を終了しワイドFMへ一本化することで経費削減を目指すというのです。
かといって、FMが万能というわけではなく、FM電波が届きにくい山間地域などへの対応、ワイドFMへ対応した端末への買い替えを進めるなどの課題が残ります。しかし、この決定によってラジオ業界が大きく変革することは間違いなさそうです。
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