イスラエル発の民泊管理プラットフォームGuestyが1億7000万ドル調達

Photo by Yuriko Nakao/Getty Images

エアビーアンドビーなどに民泊物件を掲載する事業者向けのクラウド管理ツールの「Guesty」が8月16日、新規で1億7000万ドル(約230億円)を調達したと発表した。イスラエル発の同社は、テルアビブとロサンゼルスに拠点を置き、物件のホストや事業者向けに、予約や清掃の手配、会計業務などを管理して自動化するプラットフォームを運営している。

今回のシリーズEラウンドはApax Digital Fundsが主導し、MSD PartnersやSixth Street Growthらも参加した。Guestyは評価額を公表していない。

同社によると、今回の調達資金は海外でのプレゼンスを拡大するために使用されるという。Guestyは現在、米国とカナダで事業を展開しており、今後は英国や欧州本土での事業を強化する計画だ。

「今回の調達は、厳しい調達環境の中で投資家が当社を信頼してくれたことを示している」と、GuestyのCEOのAmiad Sotoは述べている。

「当社が市場でのリーダーシップを拡大していく中で、今後数カ月、数年のうちに、顧客にさらに大きな価値を提供することを楽しみにしている」とSotoは続けた。Guestyは、エアビーアンドビーやエクスペディア、Booking.comらを顧客としている。

同社が引用した数字によると、パンデミックによる旅行業界の混乱にもかかわらず、短期レンタル業界は成長を続け、昨年は旅行者が短期レンタルに支払った費用が2000億ドルを突破したという。Guestyは声明の中で、昨年4月の前回の資金調達ラウンド以降に収益を倍増させたと述べたが具体的な数字は明らかにしていない。

同社は、より小規模な競合のMyVRやYourPorterなどの買収によっても成長しており、さらなる買収も視野に入れていると述べている。

出資元のMSD GrowthのマネージングディレクターのDan Bitarは、「専門化が進み、地域に根ざした企業が増加するホスピタリティ業界において、あらゆる形態や規模の事業者に大きな機会が開かれている」と述べている。

「Guestyが提供する強固なプロダクトや知見は、断片化されている市場を統合するための理想的なプラットフォームと言える」と彼は続けた。

編集=上田裕資

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