各国の現状
米国の多くの州で認められているのは、自殺ほう助による安楽死だ。ニュージャージー、ハワイ、メイン、ニューメキシコの4州が2018年から2021年にかけて合法化したことを受け、この方法による死を選ぶ人は、大幅に増加している(これ以前には、コロラド、カリフォルニアの両州が2016年に自殺ほう助による死を合法化している)。
積極的安楽死を合法としているのは、カナダのほかベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、コロンビア、スペイン、ニュージーランド。オーストラリアでも、年内に合法化される予定となっている。
スイスでは、積極的安楽死ではなく医師による自殺ほう助が認められている。ジャーナル「アナルズ・オブ・パリアティブ・メディスン」によると、同国では(最新のデータが入手可能な)2019年、1196人がこの方法で死を迎えた。
そのほかオーストリアでも昨年、自殺ほう助を認める法律が導入された。ドイツやイタリアでもここ数年の間に、裁判所がそれまでの判断を覆し、自殺ほう助を認めている。
2021年に安楽死した人が多かった国
国 2021年 2018年
カナダ 10064人 4480人
オランダ 7666人 6126人
ベルギー 2699人 2357人
米国(一部の州*) 1300人以上 850人以上
*米国で安楽死が合法化されているのは、ワシントンD.C.とカリフォルニア、オレゴン、コロラド、ワシントン、バーモント、モンタナ、ニュージャージー、ハワイ、メイン、ニューメキシコの各州
出典:Annals of palliative medicine, country and state administrations