大坂なおみのスキンケアブランドKinlo、学生選手5人とスポンサー契約

女子テニスの大坂なおみ(Photo by Anadolu Agency / Getty Images)

女子テニスの大坂なおみが立ち上げた、メラニン色素の濃い人向けの機能性スキンケアブランド「Kinlo(キンロ)」は、大学生アスリート5人とNIL(名前・画像・肖像)契約を結んだと発表した。「#GlowOutside」と銘打った新たなキャンペーンに、女子バスケットボールのデジャ・ケリー(ノースカロライナ大学チャペルヒル校)、女子サッカーのレイラン・ターナー(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)、男子バスケットボールのロバート・ディリンハム(ケンタッキー大学)、女子ビーチバレーのゾラニ・ホデル(スタンフォード大学)、女子陸上のジヤ・リー・ホルマン(ミシガン大学)を起用する。

#GlowOutsideは、メラニンの多い肌には年間を通じて日焼け止めを使用するのが大切だということを、有色人種の人たちに広く知ってもらおうとするもの。Kinloは5人とパートナーシップを結んだ理由について、コミュニティーに力を与える、多様性をたたえ、受け入れる、ポジティブな文化的影響を広く与えていくことに努める、というブランドの価値観を体現しているためと説明している。

大坂は「このようなすばらしい学生アスリートたちと組んで#GlowOutsideキャンペーンについて認識を広げていけることになり、とても興奮しています」と述べ、「ブランドとしても、NCAA(全米大学体育協会)のアスリートをサポートし、力を与えていけることをこの上なく誇りに思っています」と続けている。

5人はこのキャンペーンのアンバサダーとして、Kinlo製品がどのように日焼け対策に使えるのか、また使うべきなのかを自身の体験として伝えていくほか、日焼け予防やメラニン肌の人への啓蒙の必要性も訴えていく予定だ。

女子バスケのケリーは「なおみのような文化的アイコンと組むことができるというのは、それ自体光栄です。しかも、このパートナーシップはわたしのような肌の色の人に非常に役立つ製品に関するものでしたから、(締結は)考えるまでもありませんでした」と述べている。

Kinloが5人を選んだのにはそれぞれ明確な理由がある。たとえば女子ビーチバレーのホデルの場合、白人選手が圧倒的に多いこのスポーツでアフリカ系米国人として活躍し、自身の地位を築くとともにステレオタイプを壊してきたことが評価された。

「自分のアイデンティティーと戦うのではなく、むしろそれを受け入れるべきなのだと、つい最近気づくようになりました。それはわたしをほかの人と区別するものだし、独自の強みや見方を与えてくれるものだから」とホデル。たんに自分自身のためだけでなく、白人が選手の大多数を占めるスポーツで自分の居場所を確立しようと頑張っているほかの若いアフリカ系米国人選手のためにも、そうすべきだと考えているという。

Kinloは昨年、大坂と、現在ブランドの皮膚科学ディレクターを務める医師のナーナ・ボアチェが立ち上げた。皮膚がんや日焼け予防、黒人コミュニティーでの皮膚がんの死亡率について有色人種の人たちを啓発することや、メラニン肌向けの日焼け予防製品がもっと話題になるようにすることを目標に掲げている。

編集=江戸伸禎

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