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ひたむきな努力でトップアーティストに上り詰めたユウタは、日本発「世界を変えるU30世代」の筆頭格だ。スターの輝きを放つに至る原点をたどる、「30 UNDER 30」受賞特別インタビュー。
「ひとつの場所、ひとつの考えに縛られていると、そこでしか生きていけないと思うかもしれない。でも、一歩外に出てみると、こんな場所もあるのか、こんな考え方もあるのかと思えます。僕たちのパフォーマンスからそんな感覚を得てもらえたら、世界に飛び出て活動させてもらっている意味があるのかな、と思います」
グローバルグループ「NCT 127」のメンバーとして、韓国を拠点に活動するユウタ（26）はそう語る。「一歩外に出てみると……」という言葉に、彼の実人生が重なる。
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16歳で単身、大阪から韓国にわたったユウタは、2016年にNCT 127の一員としてデビュー。その3年後、NCT 127はワールドツアーを敢行し、世界10カ国で33万人を動員。今年5〜6月にはグループ初となる日本ドームツアーを成功させた。
2022年5月から東京、名古屋、大阪の全国3カ所で行った日本ドームツアーでは、5公演で22万人を動員した。
一気に世界の頂点に駆け上るストーリーは、いまや韓国のエンタメ界では珍しくない。20年に映画『パラサイト 半地下の家族』がカンヌ国際映画祭、米アカデミー賞で最高賞を受賞したかと思えば、21年にはNetflix配信ドラマ『イカゲーム』が、米国、ブラジル、フランスなど世界94カ国で「今日の総合TOP 1」を獲得した。
世界を席巻する韓国エンタメのなかでも、目覚ましい躍進を遂げているのが音楽産業だ。
K-POPが韓国国内からアジアへ、そして世界へと進出していく過程は新たな歴史を築いており、00年代後半から、アジアツアーや欧米ツアーを重ね、行く先々で現地のファンを獲得していった。また、多くのアーティストが欧米のプロデューサーと積極的に手を組み、コンスタントに米国でのリリースを続けてきた。
その結果、12年にはソロ歌手のPSY（サイ）が全米チャートの2位にランクインを果たし、20年にはアイドルグループの「BTS」が、韓国のアーティストとして初めて「ビルボードホット100」の1位を獲得。NCT 127が、初のワールドツアーで33万人の観客動員数を記録したのも、こうした歴史の積み重ねがあってこそと言えるだろう。
