アメリカの平均的なケーブルテレビのパッケージは月額217.42ドル(約2万9000円)だ。
平均的な家庭は電気、ガス、上下水道、ゴミなど主要な光熱費をすべて合わせて、毎月205.50ドル(約2万7000円)を費やしている。お金に困っている視聴者は、どこでコストを削減できるかを探している。
Netflix(ネットフリックス)は月額15ドル(約1990円)、今週はDisney+がプレミアム会員を月額10.99ドル(約1460円)に値上げすると米国で発表した。
不況が迫る中、消費者はすでに支出を注視している。やがて消費者は、これらの競合プラットフォームが作り出している困惑してしまうほどの体験に不満を抱くようになるだろう。かつてGoogle(グーグル)がインターネット上のコンテンツを整理し、民主化したように、いずれ誰かが現在のかたちで飽和状態のストリーミング市場に抜け道を作るかもしれない。
2018年、私は「ネットフリックスはディズニーよりも大きくなる」と書いた。2021年のしばらくの間、ネットフリックスは確かにディズニーよりも価値があった。
しかし、今期は逆転した。現在、ディズニーは良いポジションにあり、前四半期に1400万人の加入者を増やした。しかし、コンテンツ消費の長期的な展望に目を向けると、本当に問われるのは、誰がストリーミングサービス市場をディスラプトするのかということだ。
市場は飽和状態であり、その飽和状態を是正することが期待できる。
視聴者がケーブルテレビから離れたのは、パーソナライズされたコンテンツ体験を望んだからだ
最も革新的で受賞歴のあるコンテンツは、ストリーミングサービスによって制作されており、視聴者にとってはより安価なものだ。
視聴者は1つの番組を見るために、まったく新しいサービスに加入することを望んでいない。
ネットフリックスは、すばらしいコンテンツに安価で自由にアクセスできるようにし、コンテンツ市場をディスラプトした。そして、誰もがそれに続いたのだった。
現在、視聴者はパーソナライゼーションを求め、自分の好きな条件でコンテンツを楽しみたいと思っている。しかし、パッケージ購入しない限りコンテンツにアクセスできないため楽しめないでいる。Amazon Primeで、ある番組の1シーズン分の料金を払おうとしたことがあるだろうか? 法外な値段だ。