CNNは、米国疾病予防管理センター(CDC)幹部の話として、先月ニューヨークで確認されたポリオの症例は「氷山のほんのわずかな一角」にすぎず、1件の症例は数百人の感染者の存在を表すと指摘した。
ポリオは、ワクチンのおかげで予防可能な(あるいは、少なくとも最低限の被害に抑えられる)危機となった。しかし残念ながら、ワクチン接種率がポリオの完全撲滅に必要な水準まで達していない地域もある。
ニューヨークやロンドンで起きている状況から企業経営者が学べることは、危機の管理や回避、影響の軽減のためにあらゆる適切な措置を取るべきだということだ。例えば、以下のような措置を講じる必要がある。
・危機を引き起こす可能性があるものを特定し、対処する
・危機管理計画を作成または更新する
・策定した危機管理計画が、さまざまな危機に対して有効かどうかを定期的に試験する
・事前に危機管理チームを任命しておく
・チームがあらゆる危機へ効果的に対処するのに必要なリソースを与えられているかを確認する
当局は、ポリオウイルスの復活に対して最大限の措置を講じ始めたようだ。
公衆衛生の専門家で、CDCファウンデーションでニューヨーク州保健局の医療顧問を務めるネソチ・オケケイグボクウェは電子メールを通じ、「保健当局は適切な対応を取っており、完全な透明性を保っている」と説明。
「疫学的調査が進められる間、一般大衆はポリオから身を守るための最善の方法(ワクチン接種など)についての情報を受け取っている。公衆衛生当局や医療関係者は今後もワクチン接種を推奨し、すべての人が一連のポリオワクチン接種を終わらせるよう勧告を続ける」とコメントした。
CDCの国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)のホゼ・ロメロ所長がCNNに語ったところによると、CDCは現在、特定地域の子どもへのワクチンの追加接種などの対策を検討している。これは英国の保健機関がロンドンで行っている措置だ。CDCはさらに、一部の成人に対する追加接種の推奨も検討しているという。
ロメロは「対策について、あらゆる面から検討している。現時点では、最終的な結論は出ていない」と語った。