好奇心と、人生への教訓を与えられる
─今後のNarōのターゲットについてはどのような方針を持っているのでしょうか?
トッド:旅を愛し、その旅を通して未知の「秘宝」を探求する好奇心に溢れる人たちをNarōのターゲットとして、古の日本伝統や文化の極意を世界に発信して行きたいと思っています。
これからNarōが提供する数々のコースが視聴者に感動を与え、今までとは違った角度から世界を見渡す目を培うことができればと考えています。そして、アクティブラーニングの仕組みも提供することにより、積極的な教材としても活用いただけるようにして参ります。
西村:それから、視聴者の多くはそれぞれの先生たちが織り成すストーリーについても関心があると思うんです。例えば、「何故、自分の人生を技を究める道に捧げることになったのか」「その道の厳しい修行とは」「成功に繋がるこだわりやモットーは」など、観て学ぼうとする一人一人の視聴者たちの好奇心を刺激し、且つ、人生への教訓を与えることができるNarōコレクションを紹介して行くことができれば素晴らしいですね。
─Narōが目指す世界観についてはどのようにお考えですか?
西村:その道の達人と呼ばれる素晴らしい先生たちが織り成す技を発見し、煌びやかで目立つことはない日本文化の切磋琢磨の奥行を世界へ向けて発信して行くことで、現在の混沌とした世界に一塁の明るい光を与えるような役割を果たすことができればと考え、作り手側の私たちも精進していきたいと思っています。
これからNarōが提供する数々のコースが視聴者に感動を与え、今までとは違った角度から世界を見渡す目を培うことができればと考えています。
─トッドさんの視野を含めて海外から見える日本の姿について、お話していただけますか?
トッド:日本は海外から見て「最も訪れてみたい」憧れの国の筆頭に挙げられ、特にアニメーションやポケモンなどで関心を持つ人たちが数多くいるわけです。でも、まだまだ知られていない埋もれた日本の伝統や文化を探し出し、世界に向けて「日本文化が誇る奥深い中庸の美」を発信していくことができればと考えています。そのためには一つ一つの達人の道の奥に潜む「哲学」や「伝統」を真剣な目で奥深く追及することが大切だと思っています。
トッド・シルバーステイン(Todd Silverstein):「Narō」共同創業者兼CEO。ヤフーUSAに売却成功した「Vizify」など3社を立ち上げた連続起業家として活躍する一方、ハリウッド、エミー賞受賞テレビ番組「シリコンバレー」の顧問プロデューサーとしてエンターテインメント分野でもキャリアを持つ。詩人にして日本の俳句愛好家でもある。
西村真里子:会社HEART CATCH代表取締役/プロデューサー。「Narō」共同創業者。日本IBMでITエンジニアとしてキャリアをスタート。アドビシステムズでフィールドマーケティングマネージャー、バスキュールでプロデューサーを歴任し、2014年、会社HEART CATCHを設立。ビジネス+クリエイティブ+テクノロジーを繋ぎ「分野を越境するプロデューサー」としてスタートアップ、企業、官公庁プロジェクトを生み出している。