金融と広告のバックグラウンドを持つニッキー・オファレル(Nikki O’Farrell)と、ブレット・オファレル(Brett O’Farrell)の姉弟が設立したKatKinは、キャットフードに特化したサブスクリプションサービスを提供する。
同社は、さまざまなネコの属性やニーズに合うキャットフードを毎月1回、顧客の自宅に届けている。今回のシリーズAは、VerlinvestとPerwynが主導し、Octopus Venturesが参加した。ニッキーとブレッドの2人は、この資金を製造キャパシティの拡大や研究開発、マーケティングに投じると述べている。
2人ともネコを飼っている彼らは、世界のキャットフードの市場規模が400億ドル以上と言わているにもかかわらず、投資家の関心が犬に偏っており、ネコ向けの十分なサービスが無いと考えている。
「ネコに特化した本当に信頼度が高いグローバルブランドはまだ存在しない。その結果、投資家の資金は犬に特化したスタートアップに向かいがちだ」とブレッドは述べている。
「家の中が中心になるネコとの関係は、非常にプライベートなものなので、自分でネコを飼っていない投資家は、理解しにくいのかもしれない」と、ニッキーは語った。
KatKinは、独自の製法のキャットフードのクオリティを追求し、特に肉の含有量を重視している。市場に出回るキャットフードの中には、肉の含有量を誇張しているものがあるという。
KatKinのミールボックスは、スチーム調理された肉を冷凍し、保冷ボックスに入れて顧客の家に届けられる。同社のレシピはすべて動物栄養学の専門家が考案したものという。
「ネコには肉が必要だ。肉から得られるタンパク質がなければ、維持できない身体機能がある。私たちが提供するメニューは100%新鮮な肉を用いることで多くのリスクを軽減している」とニッキーは語った。
KatKinは、月額50ポンドから64ポンド(約1万円)でサービスを提供している。現時点ではイギリス国内でのみ利用できるが、来年には米国進出も視野に入れているという。