山形市「コパル」 毎日通いたくなるインクルーシブな遊び場の秘密

シェルターインクルーシブプレイス コパル(通称:コパル)


──お話を伺って、本当に素敵な施設だと思いました。これからたくさんの人にコパルを利用してもらいたいですね。利用の範囲を広げる予定はありますか?

美奈子さん:土日に関してはなかなか予約が取れない状況になっていますが、朝9時から当日の入館整理券を配布しておりますので、初めての方にもぜひ利用していただきたいと思っています。

今後も、幅広い年齢層の子どもたちに「コパルに行ったら楽しいことがある」と思ってもらえる仕掛けやイベントをいろいろ計画しています。また、コパル内の子育て支援センターでも、地域の高齢者の皆さんも一緒に集える場を提供していきたいという想いがあるので、今後はますますインクルーシブな空間になると思います。

守さん:インクルーシブって、頭で考えるよりも自分の肌で感じていただいた方がわかりやすいと思うので、ぜひ一度、お子さんとコパルに来ていただくか、大人の見学会に参加していただきたいです。

シェルターインクルーシブスペース コパル(山形市南部児童遊戯施設)

──コパルのように、楽しみながらインクルーシブを体感できる施設が全国にできるといいですね!

守さん:コパルのようなインクルーシブな施設は、新たなまちづくりに貢献できると感じています。

例えば、我々の世代は子育てを母親任せにするのが当たり前だったけど、コパルに来る家族連れの方々を見ていると、若いお父さんが子育てに参加しているでしょ。そうやって社会の意識が時代とともに変わるのは当然なのに、やっぱり受け入れられづらい部分もある。そういった意味でも、ひとつひとつ丁寧に発信し、体感してもらう場所を提供することもできるんですよ。

シェルターインクルーシブスペース コパル(山形市南部児童遊戯施設)
屋外広場が5つもある広々とした施設。敷地内にある食育カフェ「littleJAM」(火曜定休)は、居住地に関係なく予約なしで利用できる

現在コパルでは、全国の自治体や建設関係者からの見学希望が多く寄せられているそう。子どもやその家族にとって居心地のいい場所であると同時に、地域の未来を明るく照らす。そんな可能性に満ちたコパルがロールモデルとなり、日本中の遊び場が変わる日も近いのかもしれない。

シェルターインクルーシブプレイス コパル(山形市南部児童遊戯施設)
山形市大字片谷地580-1
https://copal-kids.jp

文=栗原羽衣子(パラサポWEB) 写真提供=シェルターインクルーシブプレイス コパル

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