経済・社会

2022.08.12 06:00

銃乱射事件で注目「AR-15型ライフル」の売上は10年間で1300億円以上

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米民主党が主導した調査で、米国の銃メーカー5社が、銃乱射事件で注目を集めるAR-15と同じ形式の狙撃用ライフルの販売で過去10年間に10億ドル(約1300億円)以上を稼いでいたことが分かった。

米下院の監視・改正委員会の報告によると、テキサス州ユバルディの小学校で児童19人と教師2人が死亡した乱射事件で使われた、AR15型ライフルの製造元のダニエルディフェンスは、2019年に4000万ドルだったこの銃の売上高を、2021年には3倍の1億2000万ドル以上に伸ばしていた。

また、同型の銃を製造するスターム・ルガーも、同期間にこの銃の売上高を3900万ドルから1億300万ドルに伸ばしていた。

米国最大級の銃器メーカーであるスミス&ウェッソンも、同型の銃の売上高を同期間に1億800万ドルから2億5300万ドルと、2倍以上に増加させた。

同委員会の調査は、バッファローの食料品店とユバルディの小学校で発生した銃乱射事件を受けて5月に開始された。AR-15ライフルは「できるだけ早く多くの人を殺す」ように設計されており、「子供たちに人気のあるビデオゲームを模倣した広告」で宣伝されることが多いとされる。

民主党が多数を占める下院では、特定の半自動小銃の販売、輸入、製造、譲渡を禁じる法案を推進しているが、上院を突破できる可能性は低い。銃規制法案に強く反対する全米ライフル協会(NRA)は、このような法案が「米国から危険な種類の銃器をなくす」ことも「人々の命を救う」こともできないと主張している。

なぜならこのような法律が制定されても、「悪人たちの銃器へのアクセス」を制限することはできないからだ、と彼らは述べている。

編集=上田裕資

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