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2022.08.09 06:30

米国で数週間以内にハリケーン活発化する予報

Getty Images

米国では熱帯性の気候が1カ月以上小康状態となっているが、米コロラド州立大学の気象学者によるとこれは間もなく突然終わりを告げる見込みだ。今後多くのハリケーンが発生し、今年は史上最も活発な年になると予想されるという。

コロラド州立大学の気象学者はこのほど発表した今シーズンの予報で、大西洋海域に18の名称がつく嵐が発生し、8つがハリケーン(風速時速119キロ以上)に、4つが大型ハリケーン(カテゴリー3、風速時速178キロ以上)になると予測した。

今年に入ってから発生した嵐は3つだけで、ハリケーンに発達したものはない。

気象学者らは、壊滅的な被害をもたらす大型ハリケーンに米国が見舞われる確率は68%と予想し、これは過去100年の平均52%より大幅に高い。

コロラド州立大学によると、東海岸とメキシコ湾岸が今シーズンに大型ハリケーンに襲われる確率はいずれも43%だ。

ハリケーンは通常8月に活発になり、9月10日にピークを迎える。そして10月に減少に転じ、11月末には終息する。

例年、シーズン中に命名された嵐が14、ハリケーンが7つ、大型ハリケーンが3つ発生する。

国立ハリケーンセンターによると、少なくとも今後5日間は新しい嵐は発生しないと予想され、差し迫った脅威はない。次の嵐は「ダニエル」と命名される予定だ。

コロラド州立大学の気象学者は、今シーズンは7月中旬から8月中旬にかけて活動がなかった昨年と「似たような特徴を示している」と指摘する。昨シーズンは過去3番目に多い21個の命名された嵐が発生し、8月10日から9月29日の間に15の嵐が発生した。

今年の暴風雨の増加の主な要因として、気象学者らはラニーニャの気候パターンを挙げる。ラニーニャ現象は海面水温の上昇と大西洋海域での風速低下をもたらし、これが嵐の発生を促進する。

コロラド州立大学の予報は、7月3日に消滅した熱帯低気圧「コリン」以降の活動鈍化を反映して、7月初旬に発表した季節予報より緊迫の度合いは若干弱まっている同大学は、1984年に初めて季節予報を発表して以来、長期ハリケーン予報のパイオニア的存在だ。

今夏、米国を苦しめている熱波が持続すれば、ハリケーンをある程度防げる可能性がある。というのも、この息苦しいほどの高温は、よどんだ空気を引き起こし雲の形成を制限する高気圧域(ヒートドーム)によるものだからだ。熱帯低気圧は高気圧の中に入っていくのではなく、高気圧の周辺に沿って移動する。

翻訳=溝口慈子

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