ビジネス

2022.08.09 06:00

週4勤務は生産性を高めるがストレスも増やす


「週4.5日勤務の試用期間中、組織全体の生産性が向上しました」と、ポークは話した。「生産性は向上し、社員はワークライフバランスをより柔軟にとることができるようになり、まさにWin-Winの関係でした。また、社員は半日の過ごし方をSlack(スラック)やソーシャルメディアで共有し、リモートワークの社風をより強固なものにすることができました」

週4日勤務のデメリット


ポジティブなフィードバックがある一方、さらなるデータから疑問が浮かび上がった。それは柔軟性、生産性、幸福感の向上と同時に、ストレスレベルが27%上昇したという驚くべき結果だ。「幸福感や柔軟性とともに、どうしてストレスが増加したのでしょうか?」と、ポークは問いかけ、その答えを教えてくれた。

「従業員から話を聞いてみると、ポジティブなものであれネガティブなものであれ、職場に何らかの変化があると、ストレスが増えることがわかりました。短縮された勤務日の場合、社員は同じ量の仕事を短時間でこなすことに不安を覚えたのです。しかし、多くの社員が時間管理の方法を学び、実験が進むにつれてストレスが緩和されていったと実感しています」

週4日勤務の調整


試用期間終了後、その成果を踏まえて、Formstackのオフィスアワーを調整した。金曜日の正午以降にミーティングや依頼をこなす必要がなくなった。「この仕組みによって、社員はより自律的に時間を管理できるようになり、希望すれば勤務日を短縮することも可能になりました」と、ポークは締めくくった。

15Fiveのチーフ・カルチャー・オフィサーであるShane Metcalf(シェーン・メトカーフ)は、週4日勤務に代わる他の選択肢を提案している。「ノー・ミーティング・サースデイ」は、Zoomの疲れを癒し、深い仕事をするための時間を確保することで、リストにある仕事のを片づけ、余裕を感じるために必要だ。また在職中の社員には、6〜8週間のサバティカルプログラムを設け、情熱的なプロジェクトに取り組み、日々の仕事のパターンから距離を置くことを勧めている。そうすることで、社員が成長し、自己実現ができるばかりでなく、新たな情熱と創造性を持って職場に戻ってくる可能性があるという。

彼の「ベスト・セルフタイム・フライデー」というアイデアは、社員の自己啓発を支援するためのもので、継続的かつ献身的なセルフケア、自己成長、充電の時間であり、社員がより創造的に、より生産的に、顧客と地域社会に貢献する意欲を高めることを目的としている。

翻訳=上西 雄太

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