暗号通貨を狙うロマンス詐欺も
カリフォルニア州に住む被害者の1人は、昨年末にMetatraderを介した詐欺被害によって120万ドルを失い、自殺を考えたという。
Metatraderのウェブサイトには、世界各国にあるオフィスの電話番号が一切記載されていない。フォーブスは、キプロス本社のものと思われるボイスメールにメッセージを残し、同社に関連する複数のメールアドレスにメールを送ったが、返答はなかった。
FBI(米連邦捜査局)は先日、少なくとも244名が偽アプリによる詐欺被害に遭い、合計4270万ドルを失ったとの警告を発した。
米連邦取引委員会(FTC)によると、出会い系サイトを利用したロマンス詐欺の被害も急増しており、昨年報告された被害総額は、過去最高の5億4700万ドルに達したという。ロマンス詐欺の中には、被害者が暗号通貨を盗まれたケースもある。被害者は、偽の暗号通貨アプリにどんどん入金するよう促され、残高が膨れ上がった段階で詐欺師がそれを持ち逃げすることから、「豚の屠殺(pig butchering)」詐欺と呼ばれている。