テクノロジー

2022.08.08 12:00

生物多様性遺産図書館で世界中のあらゆる生命にオンラインアクセス

国内外の既知の昆虫すべての自然体系。J. Pauli, Berlin, 1783-1804(J. PAULI VIA A CREATIVE COMMONS LICENSE. Public domain, Image courtesy of the Biodiversity Heritage Library)


自然史研究の大きな障壁を取り除くために作られたBHLは、種の生物学的記載やデータ、生態系プロフィール、分布図、相互依存関係、地理・気候記録などを利用できるようにしている。さらに、自然と自然史のアートカタログを探している人たちのために、BHLは31万9620枚の画像をflickr(フリッカー)アーカイブに所蔵しており、すべてクリエイティブコモンズのライセンス下で利用できる(実際、本稿に掲載した画像はすべて、BHLのflickrアーカイブに所蔵されている)。
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もしあなたが(私のように)オーストラリアの鳥類、獣類、植物、菌類などのオンライン情報倉庫の利用に関心があるなら、この極めて重要な生命地域に特化した専門サイト、Atlas of Living Australia(ALA、生きているオーストラリアの地図帳)がある。2010年に開設されたALAは、気候と大気の変化に対する種の脆弱性を特定することによって、植生回復プロジェクトの適合性を評価するために利用されている。


オオハナインコ(Eclectus roratus)は、ソロモン諸島、スンバ島、ニューギニアおよび近隣諸島、オーストラリア北東部およびモルッカ諸島原産の性的二型のオウムである。(Credit: Parrots in captivity. London: George Bell and Sons, 1884-1887 [i.e. 1883-1888]. Public domain.) GEORGE BELL AND SONS, PUBLIC DOMAIN.

オウム研究者でオウム愛好家でもある私としては、BHLのプログラムディレクターであるマーチン・R・カルファトビッチによる、自身の聴衆に対するすばらしい理解を明示するツイートを引用しないわけにはいかない。
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2006年にわずか300巻でスタートしたBHLは、2008年には生物多様性文献の世界最大のデジタル化プロジェクトへと成長した。現在もBHLはこの種の世界最大のライブラリーとして、15~21世紀に出版された数十万巻、6000万ページ以上の資料の自由な利用を提供している。開設以来、BHLは世界240以上の国と地域の1300万人以上の人々のために役立っている。BHLは、地球規模で研究を変革し、地球上の生命を研究、探索、保護するために必要な情報とツールを、世界中の誰もが利用できるようにするという目標に向けて、オープンアクセスに対する揺るぎない決意を表明している。

注記:本稿は、2022年7月26日にBHLのプログラム・ディレクターから私宛のツイートで送られてきたBHLデータ・アップロード・ツールの名前に関する新たな情報を反映させるために編集が加えられた。この情報は、全オウム愛好者に笑顔をもたらした。

翻訳=高橋信夫

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