家庭環境ゆえに周囲から白い目で見られ、担任の教師から手ひどい裏切りを受けてしまう少年クリスを瑞々しく演じたリバー・フェニックスは、この映画で一気にスターダムへと駆け上がりました。
ところが「スタンド・バイ・ミー」は企画の段階からヒットするはずないと複数の映画会社に断られ、映画完成後も配給会社がなかなかみつからずに苦労をしています。一度はエンバシー・ピクチャーズに受け入れてもらったものの、同社が直前に買収をされてしまったことで話は暗転。エンバシー・ピクチャーズのオーナーの1人だったノーマン・リアが製作費をポケットマネーで出して、なんとか完成にこぎつけました。
配給会社についても、業界に強い影響力を持っていたマイケル・オーヴィッツに助けを求めたことで、オーヴィッツの強引な後押しによりエンバシー・ピクチャーズを買収したコロンビア・ピクチャーズに決まります。実はゴリ押しによって実現した試写会で、同社のガイ・マッケルウェインの娘がリバー・フェニックスに夢中になったことが決め手となったのだとか。
封切り当初は全米でたった16館のみの公開だった「スタンド・バイ・ミー」は、大きな評判と反響を呼んで最終的には青春映画の金字塔とも呼ばれる大ヒット作になりました。
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