「慌てるな」アポロ13号のクルーが教える教訓(その1)

photo Penguin Random House

最近の私たちは、かつてないほど厳しい世界に生きている。世界的疫病の大流行を生き抜き、リモートワークやハイブリッドワークへの迅速な移行を強いられ、相互接続がもたらすあらゆる変化(良くも悪くも)への対応に必死だ。

このような慌ただしい時期には、緊急事態に直面するための訓練を受けた人々が、実際どのように緊急事態を経験したかを振り返るだけでなく、それを克服するために日頃チームをどのように動機付けていたのかを知ることが役立つ。宇宙におけるもっとも有名な例は、1970年、アポロ13号のクルーを地球に帰還させたチームの話だ。

そのときのクルーの一員である宇宙飛行士のフレッド・ヘイズ氏が、最近フォーブスの取材に応じ、宇宙での体験とそれがその後の人生にもたらしたものについて語った。きっかけは、彼の回顧録 『Never Panic Early』(まずは慌てるなかれ)が出版されたことだった。本書はビル・ムーア氏との共著で、ペンギン・ランダム・ハウスから発売されている。これから5回にわたって、ヘイズ氏がミッションから学んだ5つの教訓を紹介する。1つ目は、本書のタイトルと同じ「まずは慌てるなかれ」だ。
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翻訳=酒匂寛

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