キャリア・教育

2022.08.04 13:15

ミレニアルの連続起業家パンダ氏の想像力とライフスタイル

松村敦

「創造性とは、人間なら誰でも生まれながらにして持っているものですが、それを最大限に活用する人もいます」とパンダ氏は言う。「私の活動の目的は、その創造力を発揮するための意識を人々に喚起することです」。


ビジネス面
IT技術のバックグラウンドがあるパンダ氏は、過去15年間、Google、Citibankなどの企業クライアントが、マススケールのデザイン思考を用いて、テクノロジーがどのように機能するかを理解するのを支援してきた。彼女はその知識を、Webサイトのデザインやソフトウェアのライフサイクルなど、顧客の特定の技術的なニーズを支援する新しいITサービス企業へと移行させた。

これらの努力は、暗号と取引アプリケーションを一つのエコシステムの下に統合し、NFTアートを売買できるROVAトークンによるブロックチェーン環境へと受け継がれている。

芸術的な追求
クリエイティビティをビジネスプラットフォームへと展開するためにアプローチが必要となる。その中心には、表現手段を見出すアーティストと、それを実現するためのビジネス手段がある。

「私は、自分をグローバルアーティストだと考えています。油絵を描き、そこに思想や詩や描写を加えます」と、彼女は言う。「私の作品はすべて、人間性、内なる平和、ポジティブさ、楽観主義の言葉を語る根本的なメッセージを伝えています」。

彼女の芸術的追求は、充実した人生とキャリアを経験するためのビジネスアプローチとバランスを取っている。「片方だけが強調されると、もう片方は空腹で満たされないままになってしまうのです」。

ある意味では、パンダ氏は多くの若い人たちが探求し始めていることの、より熟練した例といえるかもしれない。彼女は、ビジネス、アート、そして新しい通貨市場の交わりを管理しながら、クリエイティブな追求を続けているのだ。

教育と励まし
パンダ氏はインド生まれで、教育と励ましが重要な役割を果たす家庭で育った。大学入学前には、起業家精神と創造的思考を育むための基礎を築いたという。

「私の学生時代は、人間としての全体的なアプローチに焦点を当てたインテグラル教育に基づいていました」と、パンダ氏は言う。「人生の重要な要素を強調しながら、精神性や人間的な側面に触れたのです。忍耐力や自己鍛錬は、目的や全体像と結びつけて教えられました」。

パンダは幼い頃から人前で話すことが好きで、それは現在も続いている。「子供の頃から人前で話すことが好きで、さまざまな課外活動や創造的な分析に触れてきました」と、彼女は付け加える。「私の学校は、学者であること以外の面でも私を十分に励ましてくれました。目的を果たすために、私の創造性、分析力、世界への共感力を認めてくれたのです」。

彼女の両親もまた強力なサポーターであり、特に父親は彼女の考え方に挑戦することを大切にしていた。彼女は、自分の将来を考えてくれる父親の姿を懐かしく思い出す。

「父は私を書店に連れて行き、私の年齢向けの本よりも成熟した本を買ってくれました。私が理解できないうちに、複雑な思想に触れさせるのです。父は、私が世の中にインパクトを与え、目的を持って生きている未来が見えると言いました。そして、私に翼を授けるのは父親としての責任だとも言ってくれました。父は、忍耐と知識そして強固な基盤を与えてくれる、私にとって最高の師でした」。

順応性
米国でビジネスと芸術の夢を追い求めるパンダ氏は、起業のきっかけとなった自分の順応性を思い起こす。この数年、彼女はアメリカのさまざまな都市を転々とし、ニューヨークがインドのルーツから離れた彼女の故郷だという。

「インドにいたころは、自分の居心地のいい場所から離れたところに住んでいたんです。土壌保全官やエンジニアである父の仕事の都合で、私たちは頻繁に引っ越しをしました。そのおかげで、順応性という美しいエッセンスを得ることができました」。

パンダ氏は、他の誰かと自分を比較することを避けていると話す。「私には私自身のビジョンと、道を切り開く方法があります。忍耐強く努力することが必要ですが、何よりも熱意と目的、そして決意に尽きます。それらがすべて合わさって、私の原動力となり、前に進むための素晴らしい、崇高な大義名分が生まれるのです」。

ミレニアル世代とジェネレーションZが、これまで趣味と呼ばれていた活動に重要性と価値を与え、物語を書き換えることを目指している中、パンダ氏のような「全力で取り組む」人々の追求は、個人の旅路に探索し適応させるべきヒントを与えてくれる。

パンダ氏は、同じ出会いの中で、情報技術、暗号ソリューション、あるいは息を呑むような油絵のキャンバスを売ることができる。彼女は、話を進めるために趣味を売り込んでいるのではない。むしろ、パンダ氏はすべてを手に入れることを決意した世代を反映しており、曜日によって価値や時間配分を分けることのない、すべてを含んだライフスタイルを作り出している。

翻訳=上西 雄太

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