従業員のスケジュール管理ツールを提供するスケジューロ(Skedulo)がまとめた『デスクレスワークの状況に関する報告書』では、「デスクレスワーカー」の希望や優先事項が明らかになった。
デスクレスとは、労働時間の少なくとも80%をデスクにつかず移動して働く形態のこと。一方でデスクワーカーは、少なくとも80%をデスク仕事に費やす従業員を指す。同社はアンケートサイト「サーベイモンキー」を通じ、4月29日〜5月5日の期間に、米国で働くデスクレスワーカー500人とデスクワーカー500人を対象に調査を実施。結果、以下が判明した。
・デスクレスワーカーの半数以上(51%)は、より高い自律性と柔軟性を求めて転職する意向がある。
・デスクレスワーカーの約半数(47%)は、たとえ給料が10%減ったとしても、よりフレキシブルなスケジュールや高い自律性、またはその両方を認めてくれる組織で働きたいと考えている。
・現在、必要なテクノロジーを利用できるデスクレスワーカーは、そうでない場合と比較して、現職に満足している割合が2倍だった。現状に満足しているデスクレスワーカーの50%以上は、現職にこれから5年間とどまる可能性が高いと回答した。
電子メールでインタビューに応じたスケジューロのマット・フェアハースト最高経営責任者(CEO)は、「部下が、仕事の効率を上げるためにより現代的・革新的なテクノロジーが必要だと言っているなら、そうしたテクノロジーを見つけて導入するべきだ」と指摘。「部下がより高い自律性を求めているなら、それを実現する方法を見つけること。それができない企業は、従業員を失うだけでなく、収益も打撃を受けるかもしれない」と警鐘を鳴らした。
「私からのアドバイスは、デスクレスワーカー、そして従業員全般の声をよく聞くこと。雇用はもはや買い手市場ではなく、主導権は従業員側にある。世界の労働人口の約80%を占めるデスクレスワーカーは、企業活動の中心的存在だ。デスクレスワーカーがいなければ、ビジネスは回らない。私たちの働き方は変化した。企業もそれに応じて進化する必要がある」