500円玉硬貨は一般に流通している硬貨において、世界でも有数の高額硬貨です。このことから過去にも偽造事件が相次ぎ、初代発行以降、約20年の間隔で刷新されています。
初代500円玉硬貨が誕生したのが、1982年4月1日です。自動販売機が急速に普及したことを背景として、それまでの500円札の代わりに登場しました。材質は銅75%、ニッケル25%の白銅製で、縁には偽造防止技術として「◆ NIPPON ◆ 500 ◆」と繰り返し刻印されました。
1999年頃から偽造や変造硬貨が次々と発見され社会問題となった背景から、2000年に2代目として銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%の500円ニッケル黄銅貨が発行されました。
早急な対応が必要だったため、基本的な図柄はそのままで材質の変更を行い、機械での偽造硬貨の検出をしやすくしました。
そして2021年11月1日さらなる偽造防止力を高めるため、最新の500円玉硬貨であるバイカラー・グラッド貨が製造されました。外周にはニッケル黄銅、内側は白銅で中心の銅を挟んだ3層構造になっています。
縁の斜めギザの勾配・目の感覚などがほかの硬貨ギザとは異なる形状になっており、偽造がさらに困難となりました。
一方で、自動販売機や両替機、バスの運賃箱の一部では、3代目の500円玉硬貨に対応していないものもあるといいます。新500円玉硬貨が気軽に使えるようになるまでには、まだ時間がかかりそうです。
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