力道山といえば力士からプロレスラーに転身し、テレビを通してお茶の間の大スターとなった戦後最大の国民的ヒーローですが、実は日本でソフトクリームが流行るきっかけを作ったともいわれています。
戦後テレビが普及してきた日本の中で、力道山によるプロレス興行は人気番組のひとつでした。しかしテレビはまだ気軽に買える値段ではなかったため、民衆は何とかしてテレビを見たいとデパートや駅前、公園などの「街頭テレビ」の前へ詰め寄せたのです。
あまりにも力道山の試合が人気だったので、東京下町のある蕎麦屋は客寄せのために店内にテレビを設置しました。しかしプロレスの放送時間は20〜21時と、夕ご飯時よりは少し遅め。
テレビを見るために多くの客が訪れるものの、蕎麦の売り上げが大幅に伸びることはありませんでした。
そこで主人が思いついたのが、夕食後のデザートとしてソフトクリームを提供するというもの。これが功を奏し大ヒット、日本にソフトクリームが広まるきっかけとなりました。
ちなみに当時のソフトクリームの値段は50円。かけそばが一杯15円の時代、ソフトクリームは現在の1000円にもなる高額なデザートだったといえそうです。
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