J.クルーは、Gap(ギャップ)を辞めて移ってきたミッキー・ドレクスラーが長年率いていた。ドレクスラーがJ.クルーを去ったとき(2017年にCEOを退任し、2019年初めまで会長を務めた)、2つの別々の経営チームが運営を試みたが、リビー・ワドルがCEOに就任して初めて新鮮な新しいダイナミクスが現れ始めた。ワドルは2020年後半にこの新しい役割に就くまでの数年間、同じくアパレルブランドのMadewell(マデウェル)の経営に成功していた。そして現在、バベンジンがメンズアパレルを、オリンピア・ガヨットがウィメンズアパレルを担当している。
2021年3月以降、J.クルーはミレニアル世代とZ世代の顧客をターゲットにすることで、16カ月連続で売上を伸ばしている。すべての顧客にとってコレクションがより良いものになっているため、客足が伸びている。重要なのは、顧客の反応が圧倒的にポジティブであることだ。
バベンジンの目標は、最高のプロダクトをデザインすることで年配の顧客と若い顧客とのギャップを埋めることだ。秋のコレクションに見られるように、ストリートウェアの影響を減らし、新しいアメリカンルックを開発することを思い描いている。バベンジンは、人々が新しいものを求めていると確信している。「多くの人がJ.クルーの影響でメンズウェアに興味を持った。90年代あるいは2010年代のカタログ商品のモダンさがファッション業界を席巻した」と話す。