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2022.07.26 18:00

【7月第4週資金調達まとめ】自動運転システム用オープンソースソフトウェアのティアフォーが121億円調達

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、7月4週目の“注目のトピック”として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

ティアフォー


調達額:121億円
調達先:SOMPOホールディングス / ヤマハ発動機 / ブリヂストン
備考:シリーズBラウンド / 累計資金調達額は296億円

自動運転システム用オープンソースソフトウェア「Autoware」を運営するスタートアップ。

「Autoware」は名古屋大学や長崎大学、産業技術総合研究所などと共同開発した自動運転システムで、既に国内外で200社以上に導入されている。

最先端の研究をどこよりも早く入手し、数多くのメーカーや研究機関に自動運転技術のオープンソースソフトウェアを提供することにより、自動運転の早期実用化に大きく貢献しており、また自動運転技術を用いたライドシェアリングや物流ビジネスの構築にも力を入れており、街のあり方を大きく変化しようとしている。

2017年12月には一般公道において遠隔制御型自動運転システムの実験を国内で初めて実施し、5段階ある自動運転レベルのうち、レベル4である無人運転に成功した。

さらには、“グリーンイノベーション基金事業”の自動運転ソフトウェアに関する研究開発項目に採択された。

2022年7月、SOMPOホールディングス、ヤマハ発動機、ブリヂストンを引受先としたシリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による121億円の資金調達を実施。累計資金調達額は296億円となった。

今回の資金調達を通して、自動運転機能のリファレンスデザイン提供、GI基金を活用した総額400億円規模の開発プロジェクトを推進していく方針だ。

AnyMind Group


調達額:50億円
調達先:JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合 / JPインベストメント1号投資事業有限責任組合 / 日本グロースキャピタル / プロトベンチャーズ2号投資事業有限責任組合 / 三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合 / みずほ銀行
備考:累計調達額は約119億円 / みずほ銀行より10億円の当座貸越枠

日本国内やアジア各国で、マーケティングソリューションの提供やD2Cブランド、エンタメ、HRなど幅広くサービスを展開するスタートアップ。

同社は主に、MarketingTech、EntertainmentTech、HRTechの3つの事業を展開しており、その中でも特にインフルエンサービジネスに特化したサービスを提供している。

同社の代表的なサービスである「AnyTag」は、インフルエンサーの発掘・管理・効果検証などを網羅したアジア最大級のインフルエンサーマーケティングプラットフォームで、世界20以上の市場から集まる17万人以上のインフルエンサーにアクセスすることが可能。

またクライアントのSNSアカウント連携することによって企業向けSNS運用管理ツールとしても利用可能だ。

2022年7月にはJICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合、JPインベストメント1号投資事業有限責任組合、日本グロースキャピタル投資法人、プロトベンチャーズ2号投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合を引受先とした第三者割当増資を実施。

また、みずほ銀行より10億円の当座貸越枠を確保したことにより、総額約50億円を調達した。調達した資金は、既存事業への成長投資や将来的なM&Aへの活用に充当する。
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文=STARTUP DB

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